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無料・登録不要の受託開発案件管理表Excelテンプレート|使い方とシステム化の判断基準

2026年4月21日

16分で読めます

小規模な受託開発向けの案件管理Excelテンプレートを配布。案件一覧、見積・契約一覧、工数計画、進捗一覧、原価・粗利、請求予定の使い方と、Excelで続けてよい条件・システム化すべき条件を解説します。

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助手
助手

受託開発の案件管理は、まずExcelで始めても大丈夫でしょうか。それとも最初からBacklogやJiraみたいなツールを入れた方がいいですか。

博士
博士

案件数が少なく、見積、契約、工数、請求の更新責任者が固定なら、まずExcelで全体像を揃えるのは悪くない。ただし、変更見積、外注費、納期変更、請求予定まで絡み始めると、Excelだけではつながりが切れやすくなるぞ。

受託開発の案件管理表は、見積提出から契約、工数、進捗、原価、粗利、請求予定までを、案件単位でまとめて管理するための表です。

この記事では、すぐに使える受託開発案件管理表のExcelテンプレートと、その使い方を紹介します。あわせて、Excelのままでよい条件、システム化した方がよい条件、おすすめツール、標準ツールだけでは対応しきれないケースも整理します。

このテンプレートは、受託開発会社、Web制作会社、業務システム導入会社のように、案件ごとに見積、契約、開発、検収、請求がつながる業務を想定しています。

受託開発案件管理表Excelテンプレートを開く

まずは、こちらの受託開発案件管理表Excelテンプレートを開いて、中身を確認してみてください。

無料・登録不要の受託開発案件管理表Excelテンプレートを開く

このテンプレートは、中身を確認しやすいようにGoogleスプレッドシート形式でも配布しています。Google Driveを開けない場合や、すぐExcelで使いたい場合は、次のファイルをダウンロードしてください。

無料・登録不要の受託開発案件管理表Excelテンプレートをダウンロードする

自社用にコピーして使う場合は、次のリンクから使えます。

無料・登録不要の受託開発案件管理表Excelテンプレートをコピーする

このテンプレートには、次のシートを入れています。

シート 用途
ダッシュボード 進行中案件数、今月請求予定、30日以内納品、粗利率20%未満、請求残あり案件を確認する
案件一覧 案件ID、契約形態、納品予定日、契約金額、予算工数、実績工数、進捗率、請求状況を管理する
見積・契約一覧 見積提出日、契約日、注文書受領、変更見積の有無、契約ステータスを管理する
工数計画 案件別・フェーズ別の予定工数、実績工数、標準原価、差異を管理する
進捗一覧 現在フェーズ、見込み完了日、進捗率、課題、優先度、次回レビュー日を確認する
原価・粗利 内製原価、外注費、その他原価、総原価、粗利、粗利率を確認する
請求予定 請求予定日、請求金額、入金予定日、請求ステータスを管理する
顧客・担当者マスタ 顧客ID、営業担当、PM、請求条件、主要連絡先を管理する
使い方 入力順と、Excelで続ける条件・仕組みに寄せる条件を確認する

このExcelは、受託開発の見積、契約、工数、粗利、請求を一つの流れで整理するためのたたき台 です。

受託開発では、案件名だけ並んだ一覧では足りません。どの案件が、いくらで受注し、どこまで進み、何時間かかり、いつ請求するのかまで見えてはじめて判断できます。

まずは、案件IDをどう付けるか納品予定日と検収予定日のどちらを正にするか工数と請求の更新責任者を誰にするか を決めるところから始めましょう。

受託開発案件管理表Excelテンプレートの使い方

使い方は、次の順番です。

1. 顧客・担当者マスタを整える

最初に、顧客・担当者マスタを登録します。

このテンプレートでは、次の項目を管理します。

  • 顧客ID
  • 顧客名
  • 業種
  • 営業担当
  • PM
  • 請求条件
  • 主要連絡先
  • メール

受託開発では、案件ごとに営業担当とPMが分かれやすく、請求条件も顧客ごとに違います。先に顧客IDと担当者を揃えておくと、案件一覧や見積・契約一覧の表記ゆれを減らせます。

2. 案件一覧に案件単位で登録する

案件一覧では、案件ごとに1行で管理します。

  • 案件ID
  • 顧客ID
  • 案件名
  • 案件区分
  • 契約形態
  • 開始日
  • 納品予定日
  • 検収予定日
  • 状況
  • 見積金額
  • 契約金額
  • 予算工数
  • 実績工数
  • 外注費予算
  • 進捗率
  • 請求状況
  • 総原価見込
  • 粗利見込
  • 粗利率
  • 次アクション
  • 主要リスク

顧客名、営業担当、PM、実績工数、進捗率、請求状況、総原価見込、粗利率は自動で確認できるようにしています。

受託開発で案件名だけを追っていると、見積、契約、工数、請求が別表に分かれた瞬間に追えなくなります。案件一覧では、まず案件IDを基準にして全体をつなぐことが重要です。

受託開発の案件管理表は、案件名の一覧ではなく、案件IDで見積・契約・工数・請求をつなぐための表 です。

3. 見積・契約一覧で注文書と変更見積を残す

見積・契約一覧では、次の項目を管理します。

  • 見積No
  • 案件ID
  • 提出日
  • 見積金額
  • 契約金額
  • 契約日
  • 契約区分
  • 請求条件
  • 注文書受領
  • 契約ステータス
  • 変更見積
  • メモ

見積と契約を案件一覧だけで持つと、変更見積の有無や注文書の受領状況が埋もれます。

特に受託開発では、最初の見積金額最終的な契約金額 が同じとは限りません。変更見積を別で残しておかないと、原価超過の原因が、工数超過なのか、契約条件の変化なのかが見えにくくなります。

助手
助手

案件一覧に契約金額だけあれば十分ではないですか。

博士
博士

そこが落とし穴じゃ。受託開発は、見積時点の前提と契約後の前提がずれることが多い。変更見積や注文書受領を別で残しておかないと、後で粗利の説明ができなくなるぞ。

4. 工数計画と進捗一覧を毎週更新する

工数計画では、案件別・フェーズ別に次を管理します。

  • 案件ID
  • フェーズ
  • 予定工数h
  • 実績工数h
  • 標準原価単価
  • 予定原価
  • 実績原価
  • 差異h
  • コメント

進捗一覧では、次を確認します。

  • 現在フェーズ
  • 予定完了日
  • 見込み完了日
  • 進捗率
  • 課題
  • 優先度
  • 次回レビュー日
  • 状態

受託開発では、進捗率だけ見ても足りません。見込み完了日が後ろにずれていないか、工数差異がどこで膨らんでいるかまで見て、はじめて遅延の兆候を拾えます。

見たいのは、納品予定日が近いのに進捗率が低い案件実績工数が予算工数を超え始めている案件 です。

5. 原価・粗利と請求予定で月末を締める

原価・粗利では、次を確認します。

  • 契約金額
  • 内製原価
  • 外注費実績
  • その他原価
  • 総原価
  • 粗利
  • 粗利率
  • 判定

請求予定では、次を確認します。

  • 請求予定日
  • 請求金額
  • 入金予定日
  • 請求ステータス
  • 備考

受託開発の案件管理で抜けやすいのは、納品が終わっても請求が終わっていない案件です。

ダッシュボードでは、今月請求予定粗利率20%未満請求残あり案件 を先に見てください。進捗会議と請求会議を別々にしている会社ほど、請求の抜けや粗利悪化が見えにくくなります。

受託開発案件管理表テンプレートを開いてからダウンロードするメリット

受託開発案件管理表のテンプレートは、ダウンロードしてから開くより、先に中身を確認できた方が使いやすいです。

この配布形式では、テンプレートを開いた後にExcel形式でダウンロードできます。

メリット 内容
中身を確認してから使える ダウンロード前にシート構成や計算式を見られる
コピーして試せる 自社用のテンプレートとして複製して編集できる
Excel形式で使える 開いた後にExcel形式でダウンロードできる
使う前に判断できる 見積、契約、工数、粗利、請求のつながりを確認できる

案件数が増える、契約形態が混在する、変更見積が多い、外注費や請求予定を案件会議で一緒に見たい、といった状態になると、Excelテンプレートだけでは運用が苦しくなります。

テンプレートは、受託開発の案件管理で持つべき列と流れを整理するための入口 です。

受託開発案件管理表をExcelのままでよい条件

受託開発案件管理表は、必ずしもすぐにシステム化する必要はありません。

次の条件に当てはまるなら、まずはExcelで十分なケースもあります。

条件 理由
並行案件数が少ない 一覧で納期、工数、請求を追いやすい
営業、PM、経理の役割分担が固定 更新責任がぶれにくい
契約形態が少ない 請求条件や粗利計算が複雑になりにくい
外注先が少ない 原価の取り回しを目視で追いやすい
変更見積が多くない 契約金額の前提が崩れにくい
管理項目を固める段階 列やステータスを試しやすい

Excelの強みは、案件管理の項目やレビュー軸をすぐ変えられることです。

まだ案件IDのルールが固まっていない、納品予定日と検収予定日の持ち方を試している、変更見積の分類を整理している。こうした段階では、いきなりツールに合わせるより、Excelで運用ルールを固める方が進めやすいです。

並行案件数が少なく、見積・契約・工数・請求の責任者が固定なら、まずExcelで受託開発の管理ルールを固める のが現実的です。

受託開発案件管理表をExcelからシステム化した方がよい条件

一方で、次の状態になっているなら、Excelのまま続けるのは危険です。

条件 起きやすい問題
複数の案件が同時並行で動いている 納期、進捗、請求の優先順位が見えにくくなる
見積、契約、工数、請求を別ファイルで持っている どれが正本か分からなくなる
変更見積や仕様追加が多い 契約金額と原価の前提が崩れやすい
外注先や協力会社とのやり取りが多い 外注費と進捗のつながりが切れやすい
請求予定を口頭やチャットで回している 請求漏れや入金確認漏れが起きる
会議のたびに集計し直している 案件管理表ではなく報告資料作成用になる

特に、受託開発の案件管理が、見積、契約、開発、検収、請求、入金まで広がっているなら、Excelは補助表になりやすいです。

案件を受注し、開発し、納品し、検収を受け、請求し、入金を確認する。この流れをExcelだけでつなぐと、どこかでチャット、メール、共有フォルダ、別台帳に情報が分散しやすくなります。

最初は回っていても、案件数が増えるほど、納期変更の反映漏れ、工数差異の見落とし、請求漏れ、粗利悪化の後追いが起きやすくなります。

受託開発案件管理表が、契約、工数、原価、請求の起点になっているなら、システム化を検討する段階 です。

見積や請求を個別に整理したい場合は、こちらのテンプレートも使えます。

見積管理表Excelテンプレート

請求管理表Excelテンプレート

契約管理表Excelテンプレート

案件管理をExcelで続ける限界を先に整理したい場合は、こちらの記事も参考になります。

案件管理をExcelで続ける限界はどこ?

脱Excel全体の進め方を先に押さえたい場合は、こちらも参考になります。

脱Excelの進め方ガイド

システム移行前の項目整理や権限設計を考える場合は、こちらの記事で整理しています。

kintoneに移行する前に整理すべきこと

受託開発案件管理表をシステム化する場合のおすすめツール3つ

ここでは、2026年4月21日時点で、受託開発案件管理表のExcel運用から次に進むときに候補にしやすいツールを3つ紹介します。

1. Backlog

Backlog

Backlogは、受託開発でよく使う課題管理、ガントチャート、Wiki、Git/SVNを一つの場所で扱いやすいプロジェクト管理ツールです。

公式サイトでは、担当者と期限を持った課題管理、親子課題、ガントチャート、Wiki、Git/SVNによるバージョン管理が案内されています。受託開発で、仕様書、課題、コード、進捗会議の材料を分散させたくない会社には相性がよいです。

向いているのは、次のようなケースです。

  • 開発タスクと進捗会議の材料を同じ場所で見たい
  • ガントチャートで納期とマイルストーンを確認したい
  • 仕様メモや議事録も案件と一緒に残したい
  • GitやSVNの履歴も案件単位で追いたい

2. Jira

Jira

Jiraは、受託開発の課題管理を、ボード、タイムライン、レポート、分析まで含めて運用しやすいプロジェクト管理ツールです。

公式サイトでは、視覚的なタスクボード、タイムライン表示、レポートと分析、課題タイプとステータスを明確にしたワークフロー、関連課題のリンク、コメント更新が紹介されています。案件数が増え、遅延兆候やボトルネックを早めに見たい場合に向いています。

向いているのは、次のようなケースです。

  • 複数の開発案件を並行で見たい
  • ボードで日々の進捗を確認しつつ、タイムラインも持ちたい
  • レポートや分析で遅延や負荷を見たい
  • 課題間の依存関係や変更履歴も残したい

3. kintone

kintone

kintoneは、受託開発会社ごとに違う案件管理フローを、案件、工数、請求、外注管理まで含めて組み替えやすい業務改善プラットフォームです。

公式サイトでは、担当者と締切を持ったタスク管理、ステータス管理、リマインド通知、グラフ・レポート、スペース、ゲストスペース、工数入力が案内されています。受託開発の案件管理を、営業、PM、経理、外注先との連携まで含めて自社運用に合わせたいときに向いています。

向いているのは、次のようなケースです。

  • 案件管理に加えて、請求、原価、外注管理もつなげたい
  • 自社の契約形態や承認フローに合わせて項目を変えたい
  • 案件ごとに社外メンバーとのやり取りも残したい
  • Excelで使っていた管理項目を段階的に移したい

標準ツールだけでは対応しきれないケース

受託開発の案件管理では、ツールを入れればすべて解決するわけではありません。

次のような状態だと、標準機能だけでは足りず、設計や連携まで含めて考える必要があります。

ケース 何が起きるか
契約形態ごとに請求ロジックが違う 請負、準委任、保守で締め方や請求タイミングがずれる
変更見積の承認フローが顧客ごとに違う 標準ステータスだけでは回しにくい
外注先管理と原価管理を案件ごとに分けたい 標準の課題管理だけでは原価把握が弱い
Git、会計、請求書発行、チャットを連携したい 案件情報が別ツールに散らばる
顧客ごとに納品物やレビュー工程が違う 一つのテンプレートでは運用差分を吸収しにくい

失敗しやすいのは、ツール選定より前に、案件の定義、請求の単位、変更見積の扱い、外注費の持ち方が決まっていない状態です。

受託開発の案件管理は、単なるタスク管理ではありません。契約、工数、原価、請求のどこを正本にするかを決めてからでないと、標準ツールを入れても、結局あとから別表が増えます。

受託開発のシステム化はどこから始めるか

受託開発の案件管理を仕組みに寄せるときは、いきなり全部置き換えない方が進めやすいです。

現実的には、次の順で整理すると失敗しにくくなります。

  1. 案件IDと案件ステータスを統一する
  2. 納品予定日、検収予定日、請求予定日を必須にする
  3. 工数実績と外注費の更新責任を決める
  4. 変更見積と契約金額の正本を決める
  5. その後にツールへ移す

大事なのは、ツールを入れる前に、何を1案件として数えるかどの数字を週次会議で見るか を固めることです。

ビットライトでは、Excelで動いている受託開発の案件管理を、どこまでExcelで残し、どこからシステム化するかの整理から相談できます。

お問い合わせはこちら

まとめ

受託開発案件管理表は、見積、契約、工数、進捗、粗利、請求を案件単位でつなぐための表です。

案件数が少なく、更新責任者が固定なら、まずExcelで運用ルールを固めるのは現実的です。ただし、変更見積、外注費、納期変更、請求予定まで絡み始めると、Excelだけではつながりが切れやすくなります。

特に次の状態なら、システム化を考えた方がよいです。

  • 複数案件が並行している
  • 見積、契約、工数、請求が別ファイルに分かれている
  • 変更見積が多い
  • 外注費や粗利を案件会議で見たい
  • 請求予定を手作業で追っている

まずはテンプレートを開いて、自社の案件管理でどの列が必要か、どこから仕組みに寄せるべきかを整理してみてください。

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脱Excelはツール選定だけでは決まりません。どの業務を残し、どこから移すかを整理できると、失敗しにくくなります。

著者
守高 成悟
守高 成悟

代表取締役 CEO

千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。

運営会社
株式会社ビットライト
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