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無料・登録不要の発注管理表Excelテンプレート|使い方とシステム化の判断基準

2026年4月22日

12分で読めます

小規模な発注管理向けのExcelテンプレートを配布。発注一覧、発注明細、納品確認、支払予定、仕入先マスタの使い方と、Excelで続けてよい条件・システム化すべき条件を解説します。

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助手
助手

発注管理も、まずExcelで作ってよい業務ですか。それとも最初から受発注管理システムを入れた方がいいですか。

博士
博士

発注先や発注件数が少ないうちは、Excelで流れを整理するのはよい始め方じゃ。ただし、承認、納品、支払、在庫とつながり始めたら、Excelだけでは追いきれなくなるぞ。

発注管理表は、仕入先、発注日、納期、発注明細、承認状況、納品状況、支払予定をまとめるための管理表です。

この記事では、すぐに使える発注管理表のExcelテンプレートと、その使い方を紹介します。あわせて、Excelのままでよい条件、Excelをやめてシステム化した方がよい条件、おすすめツール、ツールだけでは対応しきれないケースも整理します。

発注管理表Excelテンプレートを開く

まずは、こちらの発注管理表Excelテンプレートを開いて、中身を確認してみてください。

無料・登録不要の発注管理表Excelテンプレートを開く

このテンプレートは、中身を確認しやすいようにGoogleスプレッドシート形式でも配布しています。Google Driveを開けない場合や、すぐExcelで使いたい場合は、次のファイルをダウンロードしてください。

無料・登録不要の発注管理表Excelテンプレートをダウンロードする

自社用にスプレッドシートとしてコピーする場合は、次のリンクから使えます。

無料・登録不要の発注管理表Excelテンプレートをコピーする

このテンプレートには、次のシートを入れています。

シート 用途
ダッシュボード 発注件数、発注金額、未承認、納期遅れ、未納品金額を確認する
発注一覧 発注No、仕入先、依頼部署、承認状況、発注金額、納期判定を管理する
発注明細 発注Noごとの品目、数量、単価、税抜金額、納品済数量を管理する
納品確認 納品日、納品No、発注No、品目、数量、検収状況を記録する
支払予定 支払予定日、仕入先、発注No、税込合計、支払状況を確認する
仕入先マスタ 仕入先ID、支払条件、支払方法、連絡先を管理する
品目マスタ 品目ID、品目名、単位、標準単価、標準仕入先を管理する
使い方 テンプレートの使い方と判断基準を確認する

このExcelは、小規模な発注管理を整理するためのたたき台 です。

発注管理は、単に「発注したものを一覧にする」だけではありません。発注前の承認、発注後の納期、納品時の検収、支払予定までつながります。

まずは、発注Noをどう付けるか誰が承認するか納品をいつ完了とするか を決めるところから始めましょう。

発注管理表Excelテンプレートの使い方

使い方は、次の順番です。

1. 仕入先マスタと品目マスタを整える

最初に、仕入先マスタと品目マスタを登録します。

仕入先マスタでは、次の項目を管理します。

  • 仕入先ID
  • 仕入先名
  • 区分
  • 支払条件
  • 支払方法
  • 担当者
  • 連絡先

品目マスタでは、次の項目を管理します。

  • 品目ID
  • 品目名
  • カテゴリ
  • 単位
  • 標準単価
  • 標準仕入先ID

仕入先名や品目名を毎回手入力すると、表記ゆれが起きます。まずIDを決めて、発注一覧や発注明細では同じIDを使うようにしましょう。

2. 発注一覧に発注Noを登録する

発注一覧では、発注No単位で発注の概要を管理します。

  • 発注No
  • 仕入先ID
  • 依頼部署
  • 依頼者
  • 発注日
  • 希望納期
  • 承認状況
  • 発注状況
  • 関連案件

発注金額、税込合計、納品済金額、未納品金額、納期判定は自動計算にしています。

承認状況が「承認済」になっていない発注は、ダッシュボードで「承認待ち」として表示されます。

発注管理表は、発注した後だけでなく、発注してよい状態かを見る表 です。

3. 発注明細に品目と数量を入れる

発注明細では、発注Noごとに品目、数量、単価を入力します。

品目IDを入れると、品目名、カテゴリ、単位、標準単価が品目マスタから参照されます。

発注金額は、次のように計算します。

数量 × 単価 = 税抜金額

明細が複数ある発注は、発注一覧側で合計されます。

4. 納品確認で検収状況を記録する

納品確認では、納品があったタイミングで記録します。

  • 納品日
  • 納品No
  • 発注No
  • 品目ID
  • 数量
  • 検収状況
  • メモ

分納がある場合は、同じ発注Noに対して納品確認を複数行入れます。発注明細では、納品済数量と未納品数量を確認できます。

助手
助手

発注一覧に「納品済」と書くだけでは足りないんですね。

博士
博士

分納や検収差異があるなら、発注と納品は分けて記録した方がよい。どの明細が、いつ、どれだけ届いたかを残すのじゃ。

5. 支払予定とダッシュボードを見る

支払予定では、発注一覧の支払予定日、仕入先、税込合計を確認できます。

ダッシュボードでは、次の数字を確認できます。

  • 発注件数
  • 発注金額
  • 未承認
  • 納期遅れ
  • 納期注意
  • 未納品金額

特に見たいのは、未承認納期遅れ未納品金額 です。

発注が承認で止まっていると、必要な部材やサービスの手配が遅れます。納期遅れや未納品金額が増えている場合は、仕入先への確認や代替手配を検討しましょう。

発注管理表をExcelのままでよい条件

発注管理表は、必ずしもすぐにシステム化する必要はありません。

次の条件に当てはまるなら、まずはExcelで十分なケースもあります。

条件 理由
発注件数が少ない Excelでも一覧性を保ちやすい
仕入先が少ない マスタ管理が複雑になりにくい
承認者が1〜2名 承認ルートが単純で追いやすい
分納や返品が少ない 発注と納品の照合が難しくなりにくい
支払管理は別で行っている 発注表が肥大化しにくい
管理項目を固める段階 Excelで試しやすい

Excelの強みは、発注項目や承認ステータスをすぐに変えられることです。

まだ発注ルールが固まっていない、承認金額の基準を試している、納品確認の項目を探している。こうした段階では、いきなりシステムに合わせるより、Excelで運用ルールを整える方が進めやすいです。

発注件数や承認ルートが少ないなら、まずExcelで発注ルールを固める のが現実的です。

発注管理表をExcelからシステム化した方がよい条件

一方で、次の状態になっているなら、Excelのまま続けるのは危険です。

条件 起きやすい問題
複数部署が発注している 発注ルールや承認状況がばらつく
承認者や金額条件が複雑 承認漏れや確認待ちが増える
分納、返品、検収差異が多い 発注残や未納品が追いにくい
在庫、受注、会計と連動している 転記ミスや二重入力が増える
支払予定や請求書確認も同じ表で見ている Excelが重くなり、責任範囲が曖昧になる
会議前に毎回集計し直している 発注表が日常運用ではなく資料作成用になる

特に、発注管理が在庫や会計とつながり始めたら注意が必要です。

在庫数を見て発注し、納品を検収し、仕入や支払予定に反映する。この流れをExcelだけでつなぐと、どこかで転記や照合作業が発生します。

最初は何とか回っていても、件数が増えるほど、承認漏れ、二重発注、納期確認漏れ、支払予定のズレが起きやすくなります。

発注表が在庫・納品・支払の判断材料になっているなら、システム化を検討する段階 です。

在庫管理とあわせて整理したい場合は、こちらのテンプレートも使えます。

在庫管理表Excelテンプレート

製造業全体の脱エクセルの考え方は、こちらの記事でも整理しています。

製造業の脱エクセルは何から始める?Excel管理の限界と現実的な進め方

脱Excel全体の進め方を先に押さえたい場合は、こちらも参考になります。

脱Excelの進め方ガイド

システム移行前の項目整理や権限設計を考える場合は、こちらの記事で整理しています。

kintoneに移行する前に整理すべきこと

発注管理表をシステム化する場合のおすすめツール3つ

ここでは、2026年4月時点で、発注管理表のExcel運用から次に進むときに候補にしやすいツールを3つ紹介します。

1. kintone

受発注管理にkintone

kintoneは、Excelで管理していた発注台帳や承認状況を、ノーコードで業務アプリ化しやすいツールです。

公式サイトでは、受発注管理の用途や、ExcelやCSVを読み込んでアプリ化できることが紹介されています。

向いているのは、次のようなケースです。

  • 発注表の列や管理項目を活かしてアプリ化したい
  • 発注申請、承認、納品確認、支払予定を自社ルールに合わせたい
  • 部署ごとに違う入力項目を整理したい
  • 専用システムを入れる前に、小さく始めたい

発注業務を自社ルールに合わせて段階的に整えたい場合に検討しやすいです。

2. 楽楽販売

楽楽販売 発注管理

楽楽販売は、販売管理、受発注管理、売上管理などを扱えるクラウド型の販売管理システムです。

公式サイトでは、発注管理や受発注管理、帳票発行、金額計算の自動化などが紹介されています。

向いているのは、次のようなケースです。

  • 発注だけでなく、受注、請求、支払まで一連で見たい
  • 見積、受注、発注、請求の情報を紐づけたい
  • 帳票発行や金額計算の手作業を減らしたい
  • 部門をまたいだ受発注情報を一元管理したい

発注管理が販売管理や請求管理まで広がっているなら、こうした販売管理システムを検討しやすいです。

3. freee販売

freee販売

freee販売は、販売管理や案件ごとの損益管理を行うためのクラウドサービスです。

公式サイトでは、売上、仕入、粗利などの情報を一元管理することや、発注、契約、請求書回収までを扱えることが紹介されています。

向いているのは、次のようなケースです。

  • 発注や仕入を案件の損益と一緒に見たい
  • 会計や請求まわりと近いところで管理したい
  • 仕入予定、支払予定、粗利を確認したい
  • 発注管理をバックオフィス業務とつなげたい

発注管理を、会計や案件別の収支管理と近いところで見たい場合に候補になります。

ツールだけでは対応できないケース

発注管理システムや業務アプリを入れても、標準機能だけでは吸収しきれないケースがあります。

たとえば、特殊な承認ルールがある、外部ツールと連携させたい、取引先ごとに発注条件が大きく違う、といった場合です。

ケース 考えること
金額、品目、部署、案件ごとに承認ルートが変わる 標準承認で足りるか、個別設計が必要か
分納、返品、検収差異、再発注が頻繁にある 発注残の持ち方と納品照合の設計
在庫管理、会計、販売管理、ECと連携したい API連携、CSV連携、正本の持ち方
取引先ごとに支払条件や帳票形式が違う 帳票、支払条件、承認ルールの切り分け
発注書だけでなく契約、検収、請求書回収まで管理したい どのシステムでどこまで管理するか

ツール選定で失敗しやすいのは、標準機能でできることと、自社固有の業務として設計すべきことを分けないまま進めることです。

標準機能で足りない発注業務は、運用変更・連携・個別開発のどれで対応するかを分ける ことが大事です。

助手
助手

発注管理システムを入れれば、承認や納品確認も全部きれいに回ると思っていました。

博士
博士

標準的な発注なら回しやすくなる。ただし、承認条件や外部連携が複雑なら、ツールに合わせる部分と作り込む部分を分けて考えるのじゃ。

プロに相談した方がよいケース

次の状態に当てはまる場合は、テンプレートやツール比較だけで決めず、業務整理から相談した方が安全です。

  • 発注表が複数あり、どれが正しいか分からない
  • 承認漏れや二重発注が起きている
  • 納品確認、検収、支払予定まで同じExcelで見ている
  • 在庫、受注、会計、販売管理と連携したい
  • 仕入先ごとに支払条件や帳票形式が違う
  • Excelから移行したいが、どの列を残すべきか判断できない

ビットライトでは、Excelで動いている発注管理を、どこまでExcelで残し、どこからシステム化するかの整理から相談できます。

お問い合わせはこちら

まとめ

発注管理表は、発注件数や仕入先が少ないうちはExcelでも始められます。

ただし、複数部署で更新する、承認ルートが複雑になる、分納や検収差異が増える、在庫や会計とつながる、といった段階になると、Excelだけでは限界が出やすくなります。

まずはテンプレートで、発注No、発注明細、納品確認、支払予定を整理してみてください。そのうえで、Excelで続ける範囲と、システム化する範囲を分けて考えるのが現実的です。

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脱Excelはツール選定だけでは決まりません。どの業務を残し、どこから移すかを整理できると、失敗しにくくなります。

著者
守高 成悟
守高 成悟

代表取締役 CEO

千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。

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