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無料・登録不要の在庫管理表Excelテンプレート|使い方とシステム化の判断基準

2026年4月23日

13分で読めます

小規模な在庫管理向けのExcelテンプレートを配布。品目マスタ、入出庫台帳、発注候補、棚卸記録、月次集計の使い方と、Excelで続けてよい条件・システム化すべき条件を解説します。

在庫管理
Excelテンプレート
発注管理
棚卸
脱エクセル
助手
助手

在庫管理は、まずExcelで作っても大丈夫でしょうか。それとも最初から在庫管理システムを入れた方がいいですか。

博士
博士

品目数や保管場所が少ないうちは、Excelで型を作るのはよい始め方じゃ。ただし、受注、出荷、発注、棚卸とつながり始めたら、Excelだけでは限界が出やすいぞ。

在庫管理表は、品目、保管場所、入庫、出庫、発注点、棚卸差異をまとめるための管理表です。

この記事では、すぐに使える在庫管理表のExcelテンプレートと、その使い方を紹介します。あわせて、Excelのままでよい条件、Excelをやめてシステム化した方がよい条件、おすすめツール、ツールだけでは対応しきれないケースも整理します。

在庫管理表Excelテンプレートを開く

まずは、こちらの在庫管理表Excelテンプレートを開いて、中身を確認してみてください。

無料・登録不要の在庫管理表Excelテンプレートを開く

このテンプレートは、中身を確認しやすいようにGoogleスプレッドシート形式でも配布しています。Google Driveを開けない場合や、すぐExcelで使いたい場合は、次のファイルをダウンロードしてください。

無料・登録不要の在庫管理表Excelテンプレートをダウンロードする

自社用にスプレッドシートとしてコピーする場合は、次のリンクから使えます。

無料・登録不要の在庫管理表Excelテンプレートをコピーする

このテンプレートには、次のシートを入れています。

シート 用途
ダッシュボード 登録品目数、在庫金額、欠品品目、発注候補、棚卸差異を確認する
在庫一覧 品目ID、品目名、保管場所、単価、安全在庫、発注点、現在庫、発注判定を管理する
入出庫台帳 入庫、出庫、棚卸調整、返品、廃棄など在庫が動いた履歴を記録する
発注候補 発注点以下や安全在庫割れの品目、推奨発注数を確認する
棚卸記録 帳簿在庫と実棚数量の差異、確認者、反映状況を記録する
月次集計 月別の入庫数、出庫数、在庫増減、金額を確認する
マスタ カテゴリ、保管場所、単位、入出庫区分などの選択肢を管理する
使い方 テンプレートの使い方と判断基準を確認する

このExcelは、小規模な在庫管理を整理するためのたたき台 です。

最初から完璧な在庫管理表を作ろうとすると、品目コード、棚番、ロット、期限、発注先、単価、入出庫履歴まで一気に詰め込みたくなります。

まずは、何を在庫として管理するか在庫が動くタイミングはいつか誰が更新するか を決めるところから始めましょう。

在庫管理表Excelテンプレートの使い方

使い方は、次の順番です。

1. 在庫一覧で品目IDを決める

最初に、在庫一覧シートで品目を登録します。

  • 品目ID
  • 品目名
  • カテゴリ
  • 保管場所
  • 単位
  • 標準単価
  • 安全在庫
  • 発注点
  • 最大在庫
  • リードタイム日

特に大事なのは、品目ID です。

同じ部品を、担当者によって「ボルトM6」「標準ボルト」「M6ボルト」のように別名で入力すると、在庫数が分かれてしまいます。品目IDを決めてから、入出庫台帳でも同じIDを使うようにしてください。

2. 入出庫台帳に在庫の動きを記録する

入出庫台帳では、在庫が動いたら1行追加します。

  • 入庫
  • 出庫
  • 棚卸調整
  • 返品入庫
  • 返品出庫
  • 廃棄

数量を入れると、在庫増減、単価、金額は自動計算されます。

在庫一覧の現在庫は、入出庫台帳の増減をもとに計算しています。つまり、このテンプレートでは、在庫数を直接書き換えるのではなく、在庫が動いた履歴を残す 形にしています。

在庫管理表は、今ある数を眺める表ではなく、欠品と発注漏れを早めに見つける表 です。

3. 発注候補を見る

発注候補シートでは、在庫一覧の発注判定をもとに、次の品目を確認できます。

  • 欠品
  • 安全在庫割れ
  • 発注候補

発注点は、「この数量を下回ったら発注を考えるライン」です。安全在庫は、「欠品を避けるために残しておきたい最低ライン」です。

たとえば、リードタイムが長い品目や、欠品すると生産や出荷が止まる品目は、安全在庫と発注点を高めに置きます。

4. 棚卸記録で差異を残す

棚卸記録では、帳簿在庫と実棚数量の差を記録します。

差異が出たときに、ただ在庫数を合わせるだけで終わらせると、同じズレがまた起きます。

  • 入出庫の記録漏れ
  • 返品処理の漏れ
  • 廃棄や不良品の記録漏れ
  • 保管場所の移動漏れ
  • 数え間違い

こうした原因をメモに残して、次の棚卸で同じ問題が減っているかを見ます。

助手
助手

棚卸差異は、最後に在庫数を合わせればいいだけではないんですね。

博士
博士

そうじゃ。差異は、在庫管理の弱いところを教えてくれるサインじゃ。原因を残さないと、次の棚卸でも同じズレが出るぞ。

5. ダッシュボードと月次集計で確認する

ダッシュボードでは、次の数字を確認できます。

  • 登録品目数
  • 在庫金額
  • 欠品品目
  • 発注候補
  • 過剰在庫
  • 棚卸差異

月次集計では、月ごとの入庫数、出庫数、在庫増減、金額を確認できます。

在庫管理は、日々の入力だけでなく、月次での振り返りも大事です。出庫が急に増えている品目、入庫が偏っている品目、在庫金額が大きい品目は、発注点や最大在庫の見直し候補になります。

在庫管理表をExcelのままでよい条件

在庫管理表は、必ずしもすぐにシステム化する必要はありません。

次の条件に当てはまるなら、まずはExcelで十分なケースもあります。

条件 理由
品目数が少ない Excelでも一覧性を保ちやすい
保管場所が1〜2か所 拠点別在庫のズレが起きにくい
更新担当者が少ない 最新版の混乱が少ない
リアルタイム在庫が不要 日次や週次の確認で足りる
ロットや期限管理が不要 台帳が複雑になりにくい
管理項目を固める段階 Excelで試しやすい

Excelの強みは、列やシートをすぐに変えられることです。

まだ品目分類が固まっていない、発注点を試している、棚卸差異の原因を探している。こうした段階では、いきなりシステムに合わせるより、Excelで運用ルールを整える方が進めやすいです。

品目数や保管場所が少ないなら、まずExcelで運用ルールを固める のが現実的です。

在庫管理表をExcelからシステム化した方がよい条件

一方で、次の状態になっているなら、Excelのまま続けるのは危険です。

条件 起きやすい問題
複数人や複数拠点で更新している 最新版や責任所在が分からなくなる
受注、出荷、発注と連動している 転記ミス、欠品、二重入力が起きやすい
ロット、期限、棚番が必要 Excelの列が増えすぎる
棚卸差異の原因が追えない 改善できず、同じズレが続く
発注漏れや過剰在庫が増えている 顧客影響や保管費の増加につながる
会議前に毎回集計し直している 台帳ではなく資料作成用になっている

特に、在庫管理表が受注、出荷、購買、製造実績とつながり始めたら注意が必要です。

営業が受注を入れ、倉庫が出荷し、購買が発注し、製造が部材を使う。この流れをExcelだけでつなぐと、どこかで転記や確認が発生します。

最初は何とか回っていても、件数が増えるほど、更新漏れ、二重入力、最新版の取り違えが起きやすくなります。

在庫表が受注・出荷・発注の判断材料になっているなら、システム化を検討する段階 です。

製造業全体の脱エクセルの考え方は、こちらの記事でも整理しています。

製造業の脱エクセルは何から始める?Excel管理の限界と現実的な進め方

生産計画表をExcelで整理したい場合は、こちらのテンプレートも使えます。

生産計画表Excelテンプレート

脱Excel全体の進め方を先に押さえたい場合は、こちらも参考になります。

脱Excelの進め方ガイド

システム移行前の項目整理や権限設計を考える場合は、こちらの記事で整理しています。

kintoneに移行する前に整理すべきこと

在庫管理表をシステム化する場合のおすすめツール3つ

ここでは、2026年4月時点で、在庫管理表のExcel運用から次に進むときに候補にしやすいツールを3つ紹介します。

1. zaico

zaico 入庫/出庫の管理

zaicoは、クラウド型の在庫管理システムです。

公式サイトでは、スマホやタブレットで入庫、出庫を記録できること、QRコードやバーコードのスキャンで在庫データを扱えること、棚卸や発注管理など現場業務に役立つ機能が紹介されています。

向いているのは、次のようなケースです。

  • Excelの在庫台帳をクラウド化したい
  • スマホで入庫、出庫、棚卸を記録したい
  • バーコードやQRコードで品目を探したい
  • まずは在庫管理そのものをシンプルに整えたい

小規模な在庫表から、現場で使う在庫管理へ進みたい場合に検討しやすいツールです。

2. kintone

脱エクセルにkintone

kintoneは、Excelで管理していた台帳や進捗表を、ノーコードで業務アプリ化しやすいツールです。

公式サイトでも、ExcelやCSVファイルを読み込んで業務アプリを作れること、複数人で編集、共有、管理できること、スマホやタブレットでも使えることが紹介されています。

向いているのは、次のようなケースです。

  • 在庫表の列や管理項目を活かしてアプリ化したい
  • 在庫だけでなく、発注申請、棚卸記録、問い合わせ管理もまとめたい
  • 自社のルールに合わせて項目や承認フローを変えたい
  • 既存のExcel運用を段階的に置き換えたい

在庫管理だけを専用化するより、周辺業務も含めて柔軟に整えたい場合に向いています。

3. SmartF

SmartF 生産管理クラウド

SmartFは、製造業向けの生産管理クラウドです。

公式サイトでは、在庫、発注、生産、工程、品質、原価など、製造業で必要になりやすい機能を扱えることや、ロット、期限管理などの事例が紹介されています。

向いているのは、次のようなケースです。

  • 在庫管理が生産計画や工程実績とつながっている
  • 部材、仕掛品、完成品をまとめて管理したい
  • ロット、期限、棚番などをきちんと追いたい
  • Excelの在庫表だけでは、製造現場全体を見られなくなっている

在庫管理が、製造、工程、品質、原価まで広がっているなら、こうした生産管理クラウドを検討しやすいです。

ツールだけでは対応できないケース

在庫管理システムや業務アプリを入れても、標準機能だけでは吸収しきれないケースがあります。

たとえば、特殊な出荷ルールがある、外部ツールと連携させたい、現場独自の承認や例外処理が多い、といった場合です。

ケース 考えること
セット品、預かり在庫、委託在庫など特殊な在庫区分がある 標準の在庫数だけで表せるか
出荷前検査、分納、取り置き、引当解除など独自フローが多い 業務フローをどこまでシステムに合わせるか
EC、販売管理、会計、製造実績など外部ツールと連携したい API連携、CSV連携、正本の持ち方
ロット、期限、棚番、個体番号を組み合わせて追いたい 専用システムかカスタム開発が必要か
現場ごとに承認、通知、例外処理が違う 標準機能、プラグイン、個別開発の切り分け

ツール選定で失敗しやすいのは、標準機能でできることと、自社固有の業務として設計すべきことを分けないまま進めることです。

標準機能で足りない業務は、運用変更・連携・個別開発のどれで対応するかを分ける ことが大事です。

助手
助手

在庫管理システムを入れれば、在庫のズレはなくなると思っていました。

博士
博士

システムは、決めたルールを回しやすくする道具じゃ。特殊な業務フローや外部連携があるなら、標準機能で足りる部分と作り込む部分を分けて考えるのじゃ。

プロに相談した方がよいケース

次の状態に当てはまる場合は、テンプレートやツール比較だけで決めず、業務整理から相談した方が安全です。

  • 在庫表が複数あり、どれが正しいか分からない
  • 欠品や過剰在庫が売上、納期、顧客対応に影響している
  • 受注、出荷、発注、会計、製造実績と連携したい
  • 現場と管理部門で見たい在庫数が違う
  • 棚卸差異の原因を追えない
  • Excelから移行したいが、どの列を残すべきか判断できない

ビットライトでは、Excelで動いている在庫管理を、どこまでExcelで残し、どこからシステム化するかの整理から相談できます。

お問い合わせはこちら

まとめ

在庫管理表は、品目数や保管場所が少ないうちはExcelでも始められます。

ただし、複数人で更新する、受注や出荷とつながる、ロットや期限を追う、棚卸差異の原因を追うといった段階になると、Excelだけでは限界が出やすくなります。

まずはテンプレートで、品目ID、入出庫履歴、発注点、棚卸差異を整理してみてください。そのうえで、Excelで続ける範囲と、システム化する範囲を分けて考えるのが現実的です。

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脱Excelはツール選定だけでは決まりません。どの業務を残し、どこから移すかを整理できると、失敗しにくくなります。

著者
守高 成悟
守高 成悟

代表取締役 CEO

千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。

運営会社
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