Notionシステム研究所 > Notionボードビューの使い方|案件・タスクを見える化する設計パターン
2026年6月5日
•約11分で読めます
Notionのボードビューを、ステータス別、担当者別、優先度別、案件別に切り替えて使う方法を、DB設計、カード表示、フィルター、共有時の注意まで解説します。
Notionのボードビューを使えば、タスク管理はかなり見やすくなりますよね。
見やすくはなる。ただし、ボードビューは業務そのものではなく、同じDBを見るための表示方法じゃ。何でグループ化するかを間違えると、見やすいだけで判断できない画面になる。
Notionのボードビューは、タスク管理や案件管理でよく使われる表示形式です。
未着手、進行中、完了のように列を分ける。担当者ごとにカードを並べる。優先度別にグループ化する。ドラッグして状態を動かす。こうした使い方は、Notionに慣れていない人にも分かりやすいです。
ただし、実務でボードビューが崩れる理由は、操作が難しいからではありません。
崩れる理由は、何を見るためのボードなのかが決まっていないことです。
Notionボードビューは、カンバン用の画面ではなく、同じ業務DBをステータス別、担当者別、優先度別、案件別に切り替えて見るためのビュー設計として使う のが実務向けです。
この記事では、Notionのボードビューでできること、カンバンとの違い、グループ化するプロパティ、カード表示、フィルター、共有時の注意、運用が崩れるボードの特徴を整理します。
Notion公式ヘルプでは、ボードビューはデータベースページを特定のプロパティでグループ化して表示するビューとして説明されています。ステータス、担当者、優先度などでグループ化でき、カードに表示するプロパティやフィルター、並べ替えも調整できます。
つまり、ボードビューは独立したタスク管理ツールではありません。
データベースの表示形式の1つです。
この前提を押さえると、設計が変わります。
まずタスクDBや案件DBを作ります。
そのうえで、同じDBに複数のボードビューを作ります。
| ビュー | グループ化 | 目的 |
|---|---|---|
| ステータス別ボード | ステータス | 仕事の流れと滞留を見る |
| 担当者別ボード | 担当者 | 作業負荷の偏りを見る |
| 優先度別ボード | 優先度 | 重要なカードから処理する |
| 案件別ボード | 関連プロジェクト | 案件ごとの進み具合を見る |
| 確認者別ボード | 確認者 | レビュー待ちの詰まりを見る |
同じカードを、別の視点で見るだけです。
DBを複製する必要はありません。
ここを間違えると、ステータス別DB、担当者別DB、案件別DBのように、似たDBが増えていきます。
重複DBは、すぐに整合しなくなります。
Notionでは、カンバン風の管理をボードビューで作ります。
ただし、カンバンとボードビューは同じ意味ではありません。
| 項目 | カンバン | ボードビュー |
|---|---|---|
| 主な目的 | 作業の流れと滞留を見る | DBを特定プロパティでグループ化する |
| よく使う列 | 未着手、進行中、確認待ち、完了 | ステータス、担当者、優先度、案件など自由 |
| 見るもの | どこで止まっているか | どの切り口で見たいか |
| 運用の要点 | WIP、レビュー待ち、差し戻し | グループ化、カード表示、フィルター |
カンバンは、仕事の流れを管理する考え方です。
ボードビューは、その流れを表示するためにも使えるNotionのビューです。
カンバン運用をしたい場合は、ステータス列の設計が重要です。
一方で、ボードビューはカンバン以外にも使えます。
担当者別にカードを並べる。
優先度別にカードを並べる。
案件別にカードを並べる。
つまり、ボードビューは「何の順番で仕事を見るか」を変える画面です。
ボードビューで一番重要なのは、何でグループ化するかです。
グループ化するプロパティは、会議や作業で実際に判断したい単位に合わせます。
| グループ化 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| ステータス | タスクの流れを見たい | 期限や担当者は別ビューで見る |
| 担当者 | 負荷の偏りを見たい | 状態の詰まりは見えにくい |
| 優先度 | 重要タスクから見る | 優先度の定義が必要 |
| プロジェクト | 案件ごとに見る | 案件数が多いと横に広がる |
| 確認者 | レビュー待ちを処理する | 確認者未設定を拾う必要がある |
| 種別 | 問い合わせ、制作、改善などを分ける | 種別が増えすぎると読みにくい |
おすすめは、1つのボードに役割を1つだけ持たせることです。
ステータス別ボードで、担当者別の偏りまで完全に見ようとしない。
担当者別ボードで、期限管理まで完全に見ようとしない。
足りない視点は、別ビューで補います。
| 見たいこと | 作るビュー |
|---|---|
| どこで止まっているか | ステータス別ボード |
| 誰に偏っているか | 担当者別ボード |
| 何を優先するか | 優先度別ボード |
| どの案件が重いか | 案件別ボード |
| どれが期限超過か | 期限切れテーブル |
ボードビューは便利ですが、全部を1画面に詰めるほど判断しにくくなります。
実務でよく使うボードは、ステータス別、担当者別、優先度別の3つです。
まずステータス別ボードを作ります。
| 列 | 見るポイント |
|---|---|
| 未着手 | 着手すべきカードが多すぎないか |
| 進行中 | WIPが多すぎないか |
| 確認待ち | 確認者側で止まっていないか |
| 差し戻し | 完了条件が曖昧ではないか |
| 保留 | 外部待ちや判断待ちが放置されていないか |
| 完了 | 必要なら非表示にする |
次に、担当者別ボードを作ります。
| 列 | 見るポイント |
|---|---|
| 担当者A | 未完了カードが偏っていないか |
| 担当者B | 期限切れが多くないか |
| 担当者C | 確認待ちばかりではないか |
| 担当者なし | 誰も動かさないカードがないか |
担当者別ボードでは、ステータスをカードに表示します。
ステータス別ボードでは、担当者をカードに表示します。
このように、グループ化していない重要情報をカードに出すのが基本です。
優先度別ボードでは、次のように使います。
| 優先度 | 扱い |
|---|---|
| 高 | 今週の会議で必ず見る |
| 中 | 担当者が通常処理する |
| 低 | 期限や余力を見て処理する |
| 保留 | 今は処理しない理由を残す |
優先度は、気分で付けると崩れます。
顧客影響、売上影響、納期影響、法務やセキュリティ影響など、判断基準を決めます。
ボードビューは、カードに表示する情報を絞る必要があります。
カードに出す情報が多すぎると、一覧性が落ちます。
少なすぎると、判断できません。
最初は、次の項目で十分です。
| プロパティ | 表示する理由 |
|---|---|
| 担当者 | 誰が動かすか分かる |
| 期限 | 遅れているか分かる |
| ステータス | 担当者別ボードで状態が分かる |
| 優先度 | 先に見るカードを判断できる |
| 関連プロジェクト | どの案件に影響するか分かる |
| 確認者 | レビュー待ちの責任者が分かる |
逆に、カードに出さなくてよい情報もあります。
| 出しすぎない情報 | 理由 |
|---|---|
| 長い説明文 | ボードが読みにくくなる |
| 社内メモ | 外部共有時に危険 |
| 細かいチェックリスト | カード内で見ればよい |
| 全リレーション | 情報量が増えすぎる |
カードは、判断の入口です。
詳細はカードを開いて確認します。
一覧画面では、「誰が、いつまでに、どの状態か」が分かれば十分です。
ボードビューでは、フィルターと並び替えも重要です。
フィルターを使うと、会議や担当者に必要なカードだけを出せます。
| ビュー | フィルター |
|---|---|
| 今週見るボード | 期限が今週以内、完了以外 |
| 自分の担当ボード | 担当者が自分、完了以外 |
| 確認待ちボード | ステータスが確認待ち |
| 重要案件ボード | 優先度が高、または関連プロジェクトが重要 |
| 外部共有ボード | 外部向けに見せるプロパティだけ |
並び替えは、期限順を基本にします。
| 並び替え | 向いている場面 |
|---|---|
| 期限が近い順 | タスク管理全般 |
| 優先度順 | 重要対応を先に見る |
| 作成日順 | 問い合わせや依頼の処理 |
| 最終更新日順 | 放置カードを見つける |
ただし、個人ごとにフィルターを勝手に変えると、会議で同じ画面を見られません。
チームで使うビューと、個人用ビューは分けます。
| ビュー種別 | ルール |
|---|---|
| チーム共通ビュー | 管理者だけが設定変更する |
| 会議用ビュー | 見る順番とフィルターを固定する |
| 個人用ビュー | 各自が自由に調整してよい |
ボードビューを外部に共有する場合は、表示するプロパティを絞ります。
Notionは柔軟に共有できますが、社内向け情報が混ざったDBをそのまま見せると危険です。
| 情報 | 外部共有の扱い |
|---|---|
| タスク名 | 共有してよい場合が多い |
| 大まかなステータス | 共有してよい場合が多い |
| 顧客に依頼する確認事項 | 共有してよい |
| 社内の遅延理由 | そのまま共有しない |
| 担当者の稼働状況 | 共有しない |
| 原価、見積、リスクメモ | 共有しない |
| 差し戻し理由 | 表現を調整する |
外部共有用のボードを作るなら、社内用DBをそのまま見せるより、外部向けページや外部向けDBを分ける方が安全です。
ビューだけで隠しているつもりでも、権限や表示設定の変更で見える情報が変わることがあります。
社外に見せるボードには、社外に見せてもよい情報だけを置く。
この原則で設計します。
ボードビューは、作った直後は見やすいです。
しかし、運用が崩れるボードには共通点があります。
| 崩れる状態 | 原因 |
|---|---|
| カードが多すぎる | 完了列を非表示にしていない、フィルターがない |
| 進行中が増え続ける | WIPを見ていない |
| 確認待ちが放置される | 確認者と確認日がない |
| 期限切れが見えない | 期限切れビューがない |
| 担当者なしが残る | 登録時の必須項目が曖昧 |
| 個人ごとに見え方が違う | 共通ビューと個人ビューを分けていない |
| 外部共有が怖い | 社内情報と外部情報を同じDBに混ぜている |
Notionボードビューを実務で使うなら、ボードだけで完結させないことです。
ステータス別ボードで流れを見る。
担当者別ボードで負荷を見る。
期限切れテーブルで事故を拾う。
会議用ダッシュボードで見る順番を固定する。
このように、同じDBを複数ビューで見る設計にすると、ボードビューは業務に使える画面になります。
Notionのボードビューは、データベースを特定プロパティでグループ化して見る機能です。
カンバン風のタスク管理にも使えますが、カンバンそのものではありません。
実務では、ステータス別、担当者別、優先度別、案件別など、目的ごとにビューを分けます。
1つのボードですべてを見ようとすると、情報が混ざり、判断しにくくなります。
カードに出す情報は、担当者、期限、ステータス、優先度、関連プロジェクト、確認者くらいに絞ります。
フィルターと並び替えは、会議用と個人用を分けます。
外部共有では、社内情報を含むDBをそのまま見せない方が安全です。
Notionボードビューの目的は、カードをきれいに並べることではありません。
同じ業務DBを複数の視点で見て、今どこを動かすべきかを判断できる状態にすることです。
千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。