Notionシステム研究所 > Notionタスク管理の作り方|個人ToDoからチーム運用DBへ育てる手順
2026年6月5日
•約16分で読めます
Notionでタスク管理を作る方法を、個人ToDo、タスクDB、プロジェクトDB、議事録連携、Slack通知、週次レビューへ段階的に育てる手順として解説します。
Notionでタスク管理を作りたいです。まずはチェックボックスのToDoリストから始めればよいですか。
個人の今日やることなら、それで十分じゃ。問題は、他の人の作業、期限、会議、案件に影響するタスクまで同じ場所で扱うことじゃ。そこから先はDBに育てる必要がある。
Notionでタスク管理を作る方法は、いくつもあります。
ページにチェックボックスを置く。タスク用のデータベースを作る。カンバン表示にする。期限をカレンダーに出す。Slack通知をつける。Notionに慣れていれば、形だけならすぐ作れます。
実際、上位記事にも、ページ作成、ToDoリスト、表、タイムライン、Slack連携などの操作を説明するものが多くあります。Notion公式ガイドでも、タスクデータベースやマイタスクを使うと、ワークスペース内の複数のタスクをまとめて確認できると説明されています。
ただし、実務で本当に難しいのは、作り方そのものではありません。
難しいのは、次の判断です。
Notionタスク管理は、最初から大きなDBを作るのではなく、個人ToDo、正式タスクDB、プロジェクト連携、通知、週次レビューへ段階的に育てる 方が崩れにくいです。
この記事では、Notionでタスク管理を一から作るときに、チェックリストで始めてよい範囲と、チーム運用DBへ育てるべき範囲を分けて整理します。
Notionでタスク管理を作るとき、最初から全部をDBにする必要はありません。
むしろ、個人のメモや今日だけのToDoまでDB化すると、入力が重くなり、すぐに使われなくなります。
最初に分けるべきなのは、次の3種類です。
| 種類 | 例 | Notionでの置き場所 |
|---|---|---|
| 個人ToDo | 今日返信する、資料を読む、メモを整理する | 個人ページのチェックリスト |
| 正式タスク | A社へ見積を送る、6月10日までに確認依頼する | タスクDB |
| プロジェクトタスク | LP制作、採用サイト改修、業務改善プロジェクトの一部作業 | タスクDBとプロジェクトDBのリレーション |
個人ToDoは、本人が忘れなければよいものです。
正式タスクは、他の人の作業、会議、顧客、期限、確認に影響するものです。これはDBで扱うべきです。
プロジェクトタスクは、案件や施策の進行に紐づくものです。タスクDBだけでなく、プロジェクトDBと接続します。
全部をタスクDBに入れた方が、一覧できて便利ではないですか。
一覧できることと、運用できることは違う。5分で終わる個人メモまでDBに入れると、正式タスクが埋もれる。DBに入れるのは、他人や期限に影響するものに絞る方がよい。
ToDoリストで十分なものと、タスクDBにすべきものを分けます。
判断基準は、かなり明確です。
| 判断項目 | ToDoリストでよい | タスクDBにする |
|---|---|---|
| 担当者 | 自分だけ | 担当者を明示したい |
| 期限 | 今日中、今週中の自己管理 | 顧客提出日、会議日、社内確認日がある |
| 確認 | 自分で終わりを判断できる | 他者の確認が必要 |
| 発生元 | 個人的なメモ | 会議、顧客依頼、社内依頼から発生 |
| 集計 | 後から見返さない | 期限超過、担当者別、案件別に見たい |
| 通知 | 不要 | Slackやリマインダーが必要 |
たとえば「今日中にメールを返す」は、個人ToDoで十分です。
一方で、「A社へ6月10日までに見積を送り、田中さんの確認後に提出する」は正式タスクです。担当者、確認者、期限、完了条件が必要だからです。
Notionでタスク管理を作るなら、まず個人ToDo用ページを作り、そこからチームに影響するものだけをタスクDBに移す運用にします。
タスクDBは、すべての作業を入れる箱ではなく、チームで追跡すべき仕事だけを入れる台帳 と考えると、入力負荷を抑えられます。
次の状態が出たら、チェックリストからタスクDBへ移行します。
| 起きている状態 | DB化する理由 |
|---|---|
| 担当者が複数いる | 人ごとに見るビューが必要になる |
| 期限超過が増える | 日付でフィルターする必要がある |
| 会議で出たToDoが消える | 発生元と関連議事録を残す必要がある |
| 完了したか判断できない | 完了条件と確認者が必要になる |
| 案件ごとに進捗を見たい | プロジェクトDBとのリレーションが必要になる |
| Slackで催促が増える | 通知条件を整理する必要がある |
このタイミングを超えてもチェックリストのまま運用すると、タスクはだんだん本文に埋もれます。
Notionのページ本文は、文脈を書くには強いです。ただし、担当者別、期限別、ステータス別に集計するには弱いです。
タスクが「見るべき情報」になった時点で、本文からDBへ出します。
最初のタスクDBは、複雑にしすぎない方がよいです。
まずは、次のプロパティで十分です。
| プロパティ | 型 | 入れる理由 |
|---|---|---|
| タスク名 | タイトル | 何をするかを一行で分かるようにする |
| 担当者 | ユーザー | 実行する人を明確にする |
| 期限 | 日付 | 遅れを見つける |
| ステータス | ステータス | 未着手、進行中、確認待ち、保留、完了を分ける |
| 完了条件 | テキスト | 何をもって終わりかを決める |
| 発生元 | セレクト | 会議、顧客依頼、社内依頼、定例作業を分ける |
| 関連プロジェクト | リレーション | 案件や施策に紐づける |
| 関連議事録 | リレーション | 会議で生まれたタスクを追う |
最初から優先度、工数、確認者、ブロッカー、次回確認日まで入れても構いません。
ただし、入力されないプロパティを増やしても意味はありません。まずは、担当者、期限、ステータス、完了条件、発生元の5つを確実に埋める方が重要です。
Notion公式ガイドでは、タスクデータベースに変換する際、ステータス、担当者、期限のプロパティが必要になると説明されています。
実務では、ここに完了条件と発生元を加えると、かなり運用しやすくなります。
タスク管理で迷いやすいのがステータスです。
細かく作りたくなりますが、最初は5つで十分です。
| ステータス | 意味 |
|---|---|
| 未着手 | まだ作業していない |
| 進行中 | 担当者が作業している |
| 確認待ち | 作業は終わり、確認者の判断待ち |
| 保留 | 外部回答、素材、判断待ちで止まっている |
| 完了 | 完了条件を満たし、確認済み |
Notion公式ガイドでも、ステータスプロパティはタスクの状態をチームで揃えるために使えると説明されています。
Notion公式ガイド:ステータスプロパティでタスクの進捗を可視化する
特に重要なのは、「確認待ち」と「完了」を分けることです。
担当者が作業を終えた状態と、確認者が完了と判断した状態は違います。この2つを分けないと、顧客提出前の資料やレビュー前の作業が、完了扱いになります。
「保留」も必要です。
顧客回答待ち、素材待ち、社内判断待ちなど、担当者が動けないタスクは「進行中」に残すと見えにくくなります。保留にしたうえで、次回確認日を持たせると放置を減らせます。
タスクDBだけでも、個人や小さなチームのタスク管理はできます。
しかし、案件や施策が増えると、タスクだけでは全体像が見えなくなります。
この段階で、プロジェクトDBと接続します。
| タスクDBで見るもの | プロジェクトDBで見るもの |
|---|---|
| 誰が、いつまでに、何をやるか | 案件全体が進んでいるか |
| 期限超過、確認待ち、保留 | 案件の状態、責任者、納期 |
| 個別作業の完了条件 | プロジェクト全体の目的と完了条件 |
| 会議から出た対応事項 | 議事録、決定事項、成果物のまとまり |
たとえば「A社LP制作」というプロジェクトがあるなら、プロジェクトDB側には責任者、納期、状態、関連タスク、関連議事録を持たせます。
タスクDB側には、「ワイヤーフレーム作成」「FVコピー確認」「フォーム動作確認」「公開前レビュー」のような具体作業を持たせます。
プロジェクトページの中にToDoを直接書く運用は、最初は楽です。
ただ、タスクが複数案件にまたがると、自分の担当タスク一覧や期限超過一覧が作れません。チームで使うなら、タスクはタスクDBに出し、プロジェクトとはリレーションでつなぎます。
タスクが消える最大の原因は、会議後の処理です。
会議では、次のような言い方で対応事項が生まれます。
これを議事録本文に残すだけでは、タスク管理には乗りません。
Notionでタスク管理を作るなら、議事録DBからタスクDBへ対応事項を切り出す流れを作ります。
| 議事録で出るもの | 切り出し先 | 必須項目 |
|---|---|---|
| 誰かが実行する対応事項 | タスクDB | 担当者、期限、完了条件、関連議事録 |
| 後から参照する判断 | 決定事項DB | 決定日、判断根拠、関連プロジェクト |
| まだ決まっていない論点 | タスクDB、またはプロジェクトDB | 確認者、次回確認日 |
| 顧客要望 | プロジェクトDB、顧客DB | 発生日、要望内容、対応方針 |
Notion AIを使う場合も、AIが出した対応事項をそのまま正式タスクにしない方がよいです。
AIは、会話から「やるべきこと候補」を拾うには便利です。ただし、担当者、期限、完了条件、顧客への影響は、人が確認する必要があります。
Notion AIはタスク作成の下書きには使えるが、正式タスクにする判断は人が持つ という線引きが必要です。
タスクDBを作ったら、ビューを作ります。
ここで大事なのは、見た目ではなく役割です。
最初に作るビューは、次の6つです。
| ビュー | 見る人 | 条件 |
|---|---|---|
| 自分のタスク | 担当者 | 担当者が自分、ステータスが完了以外 |
| 今日・明日が期限 | 担当者、マネージャー | 期限が今日または明日、未完了 |
| 期限超過 | マネージャー | 期限が過去、未完了 |
| 確認待ち | 確認者 | ステータスが確認待ち |
| 会議から出たタスク | 会議参加者 | 発生元が会議、または関連議事録あり |
| 週次レビュー | チーム | 保留、期限超過、確認待ち |
Notionでは、同じデータベースをテーブル、ボード、リスト、カレンダー、タイムラインなど複数のビューで表示できます。
ただし、ビューを増やせば運用がよくなるわけではありません。
担当者は「自分のタスク」を見ます。確認者は「確認待ち」を見ます。マネージャーは「期限超過」と「週次レビュー」を見ます。
誰が何を見るかが決まっていないビューは、作っても放置されます。
タスクDBを作っただけでは、誰も見ないことがあります。
このとき、Slack通知やリマインダーを足したくなります。
ただし、通知は増やしすぎると読まれません。通知するのは、行動が必要なものだけに絞ります。
| 通知する条件 | 通知先 | 目的 |
|---|---|---|
| タスクが新規作成された | 担当者 | 自分に割り当てられたことに気づく |
| 期限が近い | 担当者 | 着手漏れを防ぐ |
| 期限超過になった | 担当者、マネージャー | 放置を拾う |
| 確認待ちになった | 確認者 | レビュー待ちを止めない |
| 保留が一定期間続いた | マネージャー | 判断待ちを棚卸しする |
Notion公式ヘルプでは、データベースオートメーションで、ページの追加やプロパティ変更をきっかけに通知、プロパティ更新、Slack通知などのアクションを設定できると説明されています。
ただし、通知は運用の代わりにはなりません。
通知で気づく。ビューで見る。週次で棚卸しする。この3つをセットにします。
Notionには、サブアイテムや依存関係の機能があります。
公式ヘルプでも、データベース内でサブアイテムや依存関係を使うことで、タスクを階層化したり、前後関係を表現したりできると説明されています。
ただし、最初から使いすぎる必要はありません。
サブタスクや依存関係が必要なのは、次のような場合です。
| 使うべき状態 | 例 |
|---|---|
| 1つのタスクが複数人に分かれる | デザイン、実装、レビュー、公開作業を分ける |
| 前の作業が終わらないと次に進めない | 原稿確定後にデザイン着手する |
| タスクの期間が長い | 2週間以上続く制作や開発 |
| 遅れが後続作業に影響する | 顧客確認待ちで公開日がずれる |
一方で、数時間で終わる作業や、本人だけで完結する作業に依存関係を付けても、運用が重くなるだけです。
最初はシンプルなタスクDBで始め、工程管理が必要になってからサブタスク、依存関係、タイムラインビューを足します。
Notionタスク管理は、最初から完成形を作らなくてよいです。
1週間で始めるなら、次の順番が現実的です。
| 日程 | やること | 成果物 |
|---|---|---|
| 1日目 | 現在のToDo、会議メモ、案件タスクを集める | タスク候補一覧 |
| 2日目 | 個人ToDoと正式タスクを分ける | DB化するタスクの基準 |
| 3日目 | タスクDBを作る | 担当者、期限、ステータス、完了条件 |
| 4日目 | プロジェクトDBと議事録DBをつなぐ | 関連プロジェクト、関連議事録 |
| 5日目 | ビューを作る | 自分のタスク、期限超過、確認待ち |
| 6日目 | 通知条件を絞る | 期限前、確認待ち、期限超過 |
| 7日目 | 週次レビューで試す | 放置、保留、重複、完了条件の見直し |
この時点で、完璧なテンプレートを作る必要はありません。
むしろ、1週間使って、入力されないプロパティ、見られないビュー、多すぎる通知を削る方が重要です。
テンプレート化は、運用が固まってからで構いません。
Notionは万能ではありません。
次の状態になったら、Notionだけで管理し続けるより、専用ツールや別システムへ分けることを考えます。
| 状態 | 移行候補 |
|---|---|
| 開発チケット、PR、リリースと密に連動する | Jira、Backlog、GitHub Issues |
| 承認履歴や監査ログが必要 | kintone、ワークフローシステム |
| 顧客や外部メンバーが頻繁に入力する | フォーム、ポータル、CRM |
| 請求、契約、在庫など基幹データと連動する | freee、Salesforce、kintone、専用DB |
| タスク数が多く、依存関係や工数管理が重い | Asana、Jira、Backlog |
Notionは、業務の構造を早く作り、チームで試すには強いです。
一方で、監査、承認、外部入力、請求連携、厳密な権限管理まで担わせると、無理が出ます。
Notionタスク管理は、最終システムではなく、業務の形を早く作って改善するための小さな業務システム と考えると、移行判断もしやすくなります。
Notionでタスク管理を作るなら、最初から大きなDBを作る必要はありません。
まずは個人ToDoで始めます。
ただし、他の人、期限、会議、案件、確認に影響するタスクは、タスクDBへ出します。そこに、担当者、期限、ステータス、完了条件、発生元、関連プロジェクト、関連議事録を持たせます。
そのうえで、自分のタスク、期限超過、確認待ち、週次レビューのビューを作り、必要なものだけSlack通知します。
Notionタスク管理で大事なのは、きれいなボードを作ることではありません。
誰が、いつまでに、何を完了し、誰が確認し、どの会議や案件から生まれたのかを追える状態にすることです。
小さく始めて、タスクDB、プロジェクトDB、議事録DB、通知、レビューへ育てる。これが、Notionをタスク管理ツールではなく、小さな業務システムとして使うための現実的な作り方です。
千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。