Notionシステム研究所 > Notion AI議事録の使い方|文字起こしからタスク化まで回す業務設計
2026年6月5日
•約15分で読めます
Notion AIミーティングノートを使った議事録作成を、文字起こし、要約、録音同意、確認者レビュー、決定事項、タスクDB、Slack通知まで含めて解説します。
Notion AIで議事録を作れば、会議後のタスク管理まで自動化できますか。
要約や対応事項の候補は作れる。しかし、誰が確認し、どのタスクを正式に登録し、どの情報を残さないかまで決めなければ、AI議事録はすぐ散らかる。
Notion AIミーティングノートを使うと、会議の文字起こし、要約、対応事項の整理がかなり楽になります。
Notion公式ページでは、Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなどの会議をボットなしで記録し、要約や対応事項を生成できる機能として紹介されています。
Notion公式ヘルプでは、Notionページで /meet を入力して始める方法、Notionカレンダーから会議メモを作る方法、音声や文字起こし、同意、削除、ワークスペース設定に関する注意点も説明されています。
ただし、実務で重要なのは「AIが議事録を書けるか」ではありません。
重要なのは、AIが出した内容を、確認済みの議事録、決定事項、タスク、ナレッジに分けられるかです。
よくある失敗は、次のような状態です。
Notion AI議事録は、自動要約ツールではなく、会議後の仕事を議事録DB、決定事項DB、タスクDBへ流す業務システムとして設計する のが実務向けです。
この記事では、Notion AIミーティングノートの使い方を、操作説明だけでなく、録音同意、確認フロー、DB設計、タスク化、通知、外部ツールへ移す判断まで含めて整理します。
Notion AIで議事録を作る場合、最初から「確定した議事録」として保存しない方がよいです。
AIが作った文字起こしや要約は、まず「確認待ち」として扱います。
おすすめの流れは次の通りです。
| 段階 | 状態 | 担当 |
|---|---|---|
| 会議前 | 会議目的、参加者、録音可否を準備 | 主催者 |
| 会議中 | AIミーティングノートで文字起こし | 主催者 |
| 会議直後 | AI要約、対応事項を確認待ちにする | 主催者、確認者 |
| 確認後 | 議事録DBに確定版として保存 | 確認者 |
| 実行管理 | 決定事項とタスクを別DBへ切り出す | 担当者、上長 |
| 週次 | 未完了、未決、期限超過をレビュー | チーム |
ポイントは、AIが作るところと、人が確定するところを分けることです。
AI議事録は、下書きとしては強いです。
しかし、顧客への約束、仕様決定、採用判断、評価、契約条件のような内容は、人が確認しないまま正式記録にしてはいけません。
Notion AIミーティングノートでは、会議内容を記録し、文字起こしや要約をNotionワークスペース内に残せます。
公式ページでは、1on1、チーム連携、顧客通話、採用面接、ブレインストーミングなど、複数の会議シーンで使えることが紹介されています。
実務では、次の用途に向いています。
| できること | 使いどころ |
|---|---|
| 文字起こし | 聞き漏れ確認、欠席者への共有 |
| 要約 | 長い会議を短く整理する |
| 対応事項の抽出 | タスク候補を洗い出す |
| Notion内保存 | 議事録DBやナレッジとして残す |
| Notionカレンダー接続 | 会議予定と議事録を紐づける |
| 過去会議の検索 | 判断根拠や過去の合意を探す |
ただし、AIミーティングノートは「議事録業務の全部」を代替するものではありません。
AIが得意なのは、聞いた内容を整理し、要約し、候補を出すところです。
業務として必要なのは、その後に次の判断をすることです。
| AIが出せるもの | 人が決めるもの |
|---|---|
| 要約候補 | 正式な議事録本文 |
| 対応事項候補 | 正式なタスク |
| 決定事項らしい記述 | 会社としての決定事項 |
| 重要そうな発言 | 残すべき記録かどうか |
| 参加者の発言整理 | 外部共有してよい範囲 |
AI出力を「候補」として扱うルールがないと、会議の責任が曖昧になります。
Notion公式ヘルプでは、AIミーティングノートを始める方法として、Notionページ上で /meet を入力する方法や、Notionカレンダーからミーティングメモを作る方法が説明されています。
実務では、次の2パターンで使い分けます。
| 始め方 | 向いている会議 |
|---|---|
Notionページで /meet |
その場で始まった会議、臨時の相談 |
| Notionカレンダーから作成 | 定例会議、商談、採用面談、予定済みの会議 |
会社で使うなら、Notionカレンダーとつなぐ方が安定します。
会議予定と議事録が分かれていると、後から「どの会議の記録か」が分かりにくくなるからです。
Notionカレンダー側でデフォルトのミーティングメモDBを決めておくと、会議メモを同じDBに集約しやすくなります。
ただし、すべての会議を同じDBに入れればよいわけではありません。
顧客会議、社内定例、採用面談、経営会議は、公開範囲や保存ルールが違います。
最初に、どの会議をAI議事録の対象にするかを決めます。
| 会議種別 | AI議事録に向くか | 注意点 |
|---|---|---|
| 社内定例 | 向く | タスク化と週次レビューに接続する |
| プロジェクト会議 | 向く | 決定事項と仕様変更を切り出す |
| 商談 | 条件付きで向く | 顧客同意、外部共有範囲を決める |
| 採用面談 | 慎重に使う | 個人情報、評価情報を通常DBに混ぜない |
| 経営会議 | 慎重に使う | 権限、保存期間、機密区分を分ける |
AI議事録で一番後回しにしてはいけないのは、録音同意と保存ルールです。
Notion公式ページでは、AIミーティングノートを使う前に同意取得を促すリマインダーを表示することや、文字起こしデータの保持期間設定に触れています。
実務では、次のルールを最初に決めます。
| ルール | 決める内容 |
|---|---|
| 録音可否 | どの会議でAI議事録を使ってよいか |
| 同意取得 | 誰が、いつ、どう説明するか |
| 保存対象 | 音声、文字起こし、要約のどれを残すか |
| 保存期間 | いつ削除するか |
| 外部共有 | 顧客や候補者に共有する範囲 |
| 機密区分 | 人事、経営、契約情報を通常DBに入れない |
| 削除責任 | 誰が削除・棚卸しをするか |
特に顧客会議や採用面談では、AI議事録を便利だから使う、では足りません。
会議の冒頭で録音・文字起こしの利用目的を伝え、同意がない場合は使わない判断も必要です。
社内会議なら、同意はそこまで気にしなくてもよいですか。
社内でも録音や文字起こしは心理的な負担になる。何を残し、誰が見て、いつ消すかを明確にするほど、AI議事録は使いやすくなる。
AIミーティングノートを業務で使うなら、保存先は単なるページではなく議事録DBにします。
議事録DBには、次のプロパティを入れます。
| プロパティ | 型 | 用途 |
|---|---|---|
| 会議名 | タイトル | 会議を識別する |
| 開催日 | 日付 | 会議日で並べる |
| 会議種別 | セレクト | 定例、商談、採用、1on1、開発など |
| 主催者 | ユーザー | 記録責任者を明確にする |
| 参加者 | ユーザー、テキスト | 社内外の参加者を残す |
| AI利用 | チェックボックス | AI議事録を使ったか |
| 同意状態 | ステータス | 未確認、同意済み、使用不可 |
| 確認状態 | ステータス | AI下書き、確認待ち、確定、差し戻し |
| 公開範囲 | セレクト | 社内、部門内、外部共有可、機密 |
| 関連案件 | リレーション | 顧客、案件、プロジェクトとつなぐ |
| 関連タスク | リレーション | 会議から発生したタスクとつなぐ |
| 関連決定事項 | リレーション | 会議で決まったことをつなぐ |
重要なのは、AI利用、同意状態、確認状態です。
AIで作ったものかどうかが分からないと、正式記録として扱ってよいか判断できません。
同意状態がないと、録音や文字起こしの根拠が曖昧になります。
確認状態がないと、AI下書きのまま共有される危険があります。
AI議事録の価値は、要約のきれいさではありません。
会議後の仕事が進むことです。
そのため、AIが出した対応事項は、必ずタスクDBへ切り出します。
| AI出力 | 切り出し先 | 人が確認すること |
|---|---|---|
| 対応事項 | タスクDB | 担当者、期限、完了条件 |
| 決定事項 | 決定事項DB | 決定者、影響範囲、判断根拠 |
| 未決事項 | 課題DB、タスクDB | 次回確認日、責任者 |
| 顧客要望 | 顧客DB、案件DB | 要望か約束か |
| 仕様変更 | プロジェクトDB、Backlogなど | 影響範囲、リリース時期 |
タスクDBには、最低限次の項目を入れます。
| プロパティ | 型 | 用途 |
|---|---|---|
| タスク名 | タイトル | 実行する内容 |
| 担当者 | ユーザー | 誰がやるか |
| 期限 | 日付 | いつまでにやるか |
| ステータス | ステータス | 未着手、進行中、確認待ち、完了 |
| 関連議事録 | リレーション | どの会議で発生したか |
| 完了条件 | テキスト | 何をもって完了とするか |
| 確認者 | ユーザー | 完了確認する人 |
AIが抽出した対応事項は、タスク候補です。
担当者や期限が曖昧なものは、正式なタスクにしません。
たとえば「資料を送る」ではなく、「A案とB案の比較表をPDFで顧客に送る。期限は6月10日。担当は営業責任者。」まで整えてから登録します。
AI議事録を会社で使うなら、会議後の確認者を決めます。
確認者がいないと、AI要約の間違い、言い過ぎ、抜け漏れがそのまま残ります。
おすすめの確認フローは次の通りです。
| タイミング | 作業 | 見るビュー |
|---|---|---|
| 会議直後 | AI要約を確認待ちにする | 確認待ち議事録 |
| 当日中 | 決定事項とタスク候補を確認する | AI下書き |
| 翌営業日まで | タスクDBへ切り出す | 未登録対応事項 |
| 週次 | 未完了タスク、未決事項を見る | 週次レビュー |
| 月次 | 古い議事録、保存対象を棚卸しする | 保存期限確認 |
議事録DBには、次のビューを作ります。
| ビュー | フィルター | 目的 |
|---|---|---|
| AI下書き | 確認状態がAI下書き | まだ正式ではないものを見る |
| 確認待ち | 確認状態が確認待ち | 主催者や上長が確認する |
| 要タスク化 | 対応事項あり、関連タスクなし | タスク登録漏れを防ぐ |
| 未決事項あり | 未決事項あり | 次回確認を設定する |
| 外部共有候補 | 公開範囲が外部共有可 | 顧客共有前に確認する |
| 保存期限確認 | 保存期限が近い | 音声や文字起こしを棚卸しする |
特に重要なのは「要タスク化」ビューです。
AI議事録では、対応事項が本文中に出てきます。
しかし、本文に残っているだけでは仕事は進みません。
関連タスクがない対応事項を拾うビューを作ると、会議後の抜け漏れを減らせます。
AI議事録をNotionに保存しても、チームがNotionを見なければ運用は止まります。
そこで、通知は必要です。
ただし、すべての議事録更新をSlackに流すと読まれなくなります。
通知するのは、行動が必要なものだけに絞ります。
| 通知 | 送る相手 | 目的 |
|---|---|---|
| 確認待ち議事録 | 主催者、確認者 | AI下書きを確定する |
| 要タスク化 | 主催者 | 対応事項をタスクDBへ移す |
| 期限超過タスク | 担当者、上長 | 会議後の未完了を拾う |
| 未決事項の次回確認日 | 主催者、関係者 | 判断待ちを放置しない |
| 保存期限が近い議事録 | 管理者 | 音声や文字起こしを棚卸しする |
週次レビューでは、議事録そのものを読み返す必要はありません。
見るべきなのは、未完了タスク、未決事項、確認待ち議事録、期限超過です。
AI議事録は会議を楽にするためではなく、会議後の確認を短くするために使います。
AI要約は便利ですが、正式な議事録にする前に確認すべき項目があります。
| チェック項目 | 見る理由 |
|---|---|
| 決定事項が事実と一致しているか | AIが仮の発言を決定と扱うことがある |
| 担当者が正しいか | 発言者と担当者が違うことがある |
| 期限が明記されているか | 期限なしタスクは動かない |
| 顧客への約束として言い切っていないか | 社内検討を約束に見せない |
| 機密情報が混ざっていないか | 外部共有前に確認が必要 |
| 録音同意が取れているか | 利用ルール違反を防ぐ |
| 文字起こし全文を残す必要があるか | 保存量と情報管理の負荷を下げる |
AIは、発言のニュアンスや社内の責任分界を完全には理解しません。
そのため、会議の主催者か確認者が、正式記録にする前に内容を整えます。
AI議事録で削減すべきなのは文字起こし作業であって、責任ある確認作業ではない と考えると、運用が崩れにくくなります。
Notion AI議事録は、社内会議、プロジェクト会議、軽い商談メモには向いています。
一方で、次のような場合はNotionだけで完結させない方がよいです。
| 状態 | 検討する先 |
|---|---|
| 開発タスク、障害対応、リリース管理まで扱う | Jira、Backlog、GitHub Issues |
| 顧客との契約変更や請求条件に関わる | CRM、契約管理、販売管理 |
| 採用面談や評価面談を厳密に扱う | 採用管理、人事評価システム |
| 監査ログ、承認履歴、改ざん防止が必要 | ワークフロー、kintone、専用DB |
| 外部参加者が大量に入力・確認する | ポータル、フォーム、専用Webアプリ |
Notionに残すのは、会議の要約、確認済みの決定事項、社内で追うタスク、検索したいナレッジです。
厳密な承認、契約、請求、監査、外部入力は、専用システムへ切り出します。
Notionを使わないという意味ではありません。
Notionを会議情報の入口にし、重い業務だけ別システムへ渡す方が安定します。
Notion AI議事録を会社で始めるなら、最初から全会議に広げない方がよいです。
まず1週間で、小さく試します。
| 日程 | 作業 |
|---|---|
| 1日目 | 対象会議を3種類に絞る |
| 2日目 | 議事録DB、同意状態、確認状態を作る |
| 3日目 | NotionカレンダーとミーティングメモDBを接続する |
| 4日目 | タスクDB、決定事項DBとのリレーションを作る |
| 5日目 | 確認待ち、要タスク化、未決事項ビューを作る |
| 6日目 | Slack通知を確認待ちと期限超過だけに絞る |
| 7日目 | 1週間分をレビューし、会議種別ごとのテンプレートを直す |
最初に広げすぎると、録音同意、権限、保存ルールが追いつきません。
社内定例やプロジェクト会議のように、機密度が比較的低く、タスク化の効果が見えやすい会議から始めるのが現実的です。
Notion AI議事録は、文字起こしや要約を楽にするだけの機能ではありません。
実務で使うなら、次の設計が必要です。
AI議事録の目的は、会議メモを自動で作ることではありません。
会議後に、誰が、いつまでに、何をするかを明確にし、決定事項を後から探せる状態にすることです。
千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。