Notionシステム研究所 > Notion議事録テンプレートの選び方|会議後にタスクが残るDB設計
2026年6月5日
•約13分で読めます
Notionの議事録テンプレートを選ぶ前に、定例、商談、1on1、プロジェクト会議ごとの項目、議事録DB、決定事項DB、タスクDB、確認フロー、権限設計まで整理する方法を解説します。
Notionの議事録テンプレートを探しています。人気のテンプレートを複製すれば、そのままチームで使えますか。
始めるだけなら使える。しかし、テンプレートを選んだだけでは、会議後のタスクも決定事項も残らない。チームで使うなら、テンプレートを議事録DB、決定事項DB、タスクDBに合わせて直す必要がある。
Notionには、議事録向けのテンプレートが多くあります。
Notion公式のテンプレートコレクションでは、AI搭載テンプレートで文字起こし、要約、アクションアイテム生成を支援する用途が紹介されています。
個別テンプレートにも、定例会議向けにアジェンダと議事録を1ページで管理し、Notion AIミーティングノートで整理するものがあります。
Notionマーケットプレイス:定例会議向けシンプルなアジェンダ・議事録管理テンプレート
AIミーティングノートの開始方法、要約指示、カスタム指示、Notionカレンダー連携については、Notion公式ヘルプでも説明されています。
テンプレートは、最初の形を作るには便利です。
ただし、実務で問題になるのは、テンプレートの見た目ではありません。
問題になるのは、会議が終わった後です。
Notion議事録テンプレートは、複製して終わりではなく、会議種別、確認状態、決定事項、タスク、権限、通知まで含む業務DBに直して使う のが実務向けです。
この記事では、Notion議事録テンプレートの選び方を、テンプレート紹介ではなく、チーム運用に乗せるためのDB設計として整理します。
Notionの議事録テンプレートは、人気順や見た目で選ばない方がよいです。
最初に決めるべきなのは、どの会議に使うかです。
| 会議種別 | 必ず残すこと | 分けて管理するもの |
|---|---|---|
| 社内定例 | 前回タスク、今週の進捗、未決事項 | 未完了タスク、期限超過 |
| 商談 | 顧客課題、提案内容、次アクション | 顧客DB、案件DB、外部共有文 |
| プロジェクト会議 | 仕様、進捗、リスク、決定事項 | 決定事項DB、Backlog/Jira |
| 1on1 | 相談内容、合意した支援、次回確認 | 非公開メモ、上長確認事項 |
| 採用面談 | 評価観点、懸念、次選考 | 採用DB、評価情報、権限管理 |
1つのテンプレートですべての会議を処理しようとすると、項目が多すぎるか、逆に重要な項目が足りなくなります。
定例会議では前回タスクと未完了が重要です。
商談では顧客課題、提案内容、次回アクションが重要です。
開発や制作のプロジェクト会議では、決定した仕様、未決仕様、影響範囲が重要です。
つまり、テンプレートは「議事録っぽい形」ではなく、「会議後に何を動かすか」で選びます。
テンプレートを探す前に、次の5つを決めます。
| 決めること | 理由 |
|---|---|
| 会議種別 | 残す項目と権限が変わる |
| 議事録の確認者 | AI要約やメモを誰が確定するかが必要 |
| タスクの置き場所 | 本文のToDoでは追い切れない |
| 決定事項の置き場所 | 後から判断根拠を探す必要がある |
| 外部共有範囲 | 顧客、候補者、他部署に見せてよい内容が違う |
この5つを決めずにテンプレートを複製すると、最初の数回は便利です。
しかし、会議が増えるほど、議事録がただのページ集になります。
よくある失敗は、次のような状態です。
| 失敗 | 原因 |
|---|---|
| タスクが消える | ToDoが本文に埋まっている |
| 決定事項を探せない | 決定事項DBやプロパティがない |
| 議事録が未確認のまま共有される | 確認状態がない |
| 外部共有で事故が起きる | 社内メモと共有文が同じページにある |
| テンプレートが使われなくなる | 会議種別に合っていない |
テンプレートは、会議前に書く欄と、会議後にデータとして残す欄を分けて考えます。
Notion議事録テンプレートをチームで使うなら、単独ページではなく議事録DBにします。
議事録DBには、最低限次のプロパティを作ります。
| プロパティ | 型 | 用途 |
|---|---|---|
| 会議名 | タイトル | 会議を識別する |
| 開催日 | 日付 | 会議日で並べる |
| 会議種別 | セレクト | 定例、商談、1on1、開発、採用など |
| 主催者 | ユーザー | 記録責任者 |
| 参加者 | ユーザー、テキスト | 社内外の参加者 |
| 関連案件 | リレーション | 顧客、案件、プロジェクトとつなぐ |
| AI利用 | チェックボックス | AI要約や文字起こしを使ったか |
| 確認状態 | ステータス | 下書き、確認待ち、確定、差し戻し |
| 確認者 | ユーザー | 誰が正式記録にしたか |
| 公開範囲 | セレクト | 社内、部門内、外部共有可、機密 |
| 関連決定事項 | リレーション | 決定事項DBとつなぐ |
| 関連タスク | リレーション | タスクDBとつなぐ |
| 次回確認日 | 日付 | 未決事項を放置しない |
この中で、テンプレート運用に特に効くのは、会議種別、確認状態、関連タスクです。
会議種別があれば、テンプレートを出し分けられます。
確認状態があれば、AI要約やメモを正式記録と区別できます。
関連タスクがあれば、議事録本文の中にToDoが埋もれません。
議事録テンプレートは、会議種別ごとに項目を変えます。
社内定例なら、次のような本文にします。
## 今日の目的
## 前回からの持ち越し
## 進捗共有
## 決定事項
## 未決事項
## タスク
- [ ] 担当者:
- [ ] 期限:
- [ ] 完了条件:
商談なら、項目を変えます。
## 会議の目的
## 顧客の課題
## 提案した内容
## 顧客の反応
## 決定事項・合意事項
## 次アクション
- 担当者:
- 期限:
- 顧客への共有文:
## 社内メモ
1on1なら、さらに違います。
## 今日話したいこと
## 本人の状況
## 相談内容
## 合意した支援
## 次回までの小さな約束
## 非公開メモ
プロジェクト会議なら、仕様と影響範囲を入れます。
## 会議の目的
## 進捗
## 決定した仕様
## 未決仕様
## リスク・ブロッカー
## タスク
- 担当者:
- 期限:
- 完了条件:
- 関連Backlog/Jira:
同じ議事録でも、残すべき情報は会議によって違います。
テンプレートを1つにまとめるより、議事録DBのテンプレートを会議種別別に作る方が安定します。
Notion議事録テンプレートで最も重要なのは、決定事項とタスクを本文から分けることです。
本文に「決定事項」「ToDo」の見出しを置くだけでは、会議後に追いにくくなります。
| 本文に置くだけの問題 | DBに分ける効果 |
|---|---|
| 担当者別に見られない | タスクDBで担当者別ビューを作れる |
| 期限超過が分からない | 期限でフィルタできる |
| 決定事項を横断検索しにくい | 決定事項DBで会議横断に探せる |
| 未決事項が流れる | 次回確認日で追える |
| 本文が長くなる | 議事録は要約、実行管理はDBに分けられる |
決定事項DBには、次の項目を入れます。
| プロパティ | 型 | 用途 |
|---|---|---|
| 決定事項 | タイトル | 決まった内容 |
| 決定日 | 日付 | いつ決まったか |
| 関連議事録 | リレーション | どの会議で決まったか |
| 決定者 | ユーザー、テキスト | 誰が決めたか |
| 影響範囲 | セレクト | 案件、顧客、開発、社内運用など |
| 判断根拠 | テキスト | なぜそうしたか |
| 見直し日 | 日付 | 再確認が必要な場合 |
タスクDBには、次の項目を入れます。
| プロパティ | 型 | 用途 |
|---|---|---|
| タスク名 | タイトル | 実行する内容 |
| 担当者 | ユーザー | 誰がやるか |
| 期限 | 日付 | いつまでにやるか |
| ステータス | ステータス | 未着手、進行中、確認待ち、完了 |
| 関連議事録 | リレーション | どの会議で発生したか |
| 関連案件 | リレーション | 顧客、案件、プロジェクト |
| 完了条件 | テキスト | 完了判断を明確にする |
議事録テンプレートの中のチェックボックスはメモ、タスクDBに登録されたものだけを正式な仕事として扱う と決めると、責任範囲が明確になります。
Notion AIミーティングノートを使う場合でも、テンプレート設計は必要です。
AIは、文字起こし、要約、対応事項候補の作成に役立ちます。
しかし、AI要約をそのまま正式な議事録にしてはいけません。
AI対応テンプレートには、次の項目を入れます。
| 項目 | 目的 |
|---|---|
| AI利用 | AIミーティングノートを使ったか分かるようにする |
| 同意状態 | 録音・文字起こしの前提を残す |
| 要約指示 | 会議種別ごとの要約方針を残す |
| AI下書き | AIの出力を確認前として置く |
| 確認済み要約 | 正式に残す文章を分ける |
| 確認者 | 誰が確定したか残す |
Notion公式ヘルプでは、AIミーティングノートの要約指示を変更したり、カスタム指示を作成できることが説明されています。
実務では、会議種別ごとに指示を変えます。
| 会議種別 | AI要約で重視すること |
|---|---|
| 定例 | 前回タスク、今週の決定、未完了 |
| 商談 | 顧客課題、提案内容、宿題、次回予定 |
| プロジェクト会議 | 仕様、リスク、決定事項、担当タスク |
| 1on1 | 相談内容、合意した支援、次回確認 |
AI対応テンプレートで避けたいのは、「AIが出したものを全部きれいに残す」ことです。
AIが出した内容は下書きです。
正式な議事録には、確認済みの要約、決定事項、タスクだけを残します。
Notion議事録テンプレートは、共有しやすいほど危険もあります。
特に、顧客会議、採用面談、1on1、経営会議では、見せてよい範囲が違います。
テンプレートには、公開範囲と確認状態を入れます。
| 公開範囲 | 使いどころ |
|---|---|
| 社内全体 | 全社定例、公開してよい会議 |
| 部門内 | チーム定例、プロジェクト会議 |
| 関係者のみ | 商談、案件会議 |
| 外部共有可 | 顧客に送る確認用議事録 |
| 機密 | 採用、評価、経営、法務 |
確認状態は、次のようにします。
| 確認状態 | 意味 |
|---|---|
| 下書き | 会議中または作成途中 |
| AI下書き | AI要約を未確認で置いている |
| 確認待ち | 主催者や確認者が見る段階 |
| 確定 | 正式な議事録として扱える |
| 共有済み | 社内外へ共有済み |
| 差し戻し | 不明点や誤記がある |
テンプレートの本文に「確認済み」と書くだけでは不十分です。
ステータスプロパティとして持たせることで、確認待ちの議事録だけをビューで出せます。
社外共有がある場合は、社内メモと外部共有文を分けます。
商談テンプレートなら、本文の最後に「社外共有文」を置き、AI要約や社内メモとは分離します。
Notion議事録テンプレートが使われなくなる原因は、だいたい決まっています。
| 失敗 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 項目が多すぎる | 誰も埋めない | 会議種別ごとに項目を減らす |
| 本文だけで完結する | タスクが追えない | タスクDBへ切り出す |
| 確認者がいない | 下書きが正式扱いになる | 確認者と確認状態を持たせる |
| 外部共有と社内メモが混ざる | 共有事故が起きる | 公開範囲と社外共有文を分ける |
| AI要約を信じすぎる | 誤認識や未確定発言が残る | AI下書きと確定要約を分ける |
| 週次で見ない | 議事録が倉庫になる | 未完了タスクと確認待ちビューを作る |
テンプレートは、最初から完璧にしなくてよいです。
ただし、次の3つだけは最初に入れます。
この3つがないと、テンプレートがきれいでも、実務ではすぐ崩れます。
議事録テンプレートをチーム運用に乗せるなら、ビューを作ります。
| ビュー | 見る人 | 目的 |
|---|---|---|
| 今日の会議 | 全員 | 当日の会議ページを開く |
| 会議種別別 | 主催者 | 適切なテンプレートを使う |
| 確認待ち | 確認者 | 下書きを正式化する |
| 外部共有予定 | 営業、採用、主催者 | 社外に出す前に確認する |
| 会議由来タスク未完了 | チーム | 会議後の対応事項を追う |
| 決定事項一覧 | 全員 | 過去の合意を探す |
特に重要なのは、確認待ちと会議由来タスク未完了です。
この2つがないと、テンプレートは「会議中に書きやすいメモ」で終わります。
会議後に見るビューがあって初めて、テンプレートは業務運用に乗ります。
Notionの議事録テンプレートは、始めるには便利です。
しかし、テンプレートを複製しただけでは、会議後のタスクや決定事項は残りません。
実務では、次のように設計します。
Notion議事録テンプレートは、完成品ではありません。
会議種別、確認状態、タスクDB、決定事項DB、権限、週次レビューへつなぐための入口です。
まずは、今使っているテンプレートに 会議種別、確認状態、関連タスク、公開範囲 を追加します。
そのうえで、定例、商談、1on1、プロジェクト会議の4種類だけテンプレートを分けます。
ここまで整えると、Notionの議事録テンプレートは「書きやすいページ」から「会議後の仕事が残る業務DB」に変わります。
千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。