Notionシステム研究所 > Notion目標管理の作り方|OKR・タスク・進捗レビューをつなぐDB設計
2026年6月5日
•約10分で読めます
Notionで目標管理を作る方法を、目標DB、KR DB、プロジェクトDB、タスクDB、進捗率、月次レビュー、個人目標とチーム目標の分離まで解説します。
Notionで目標管理をしたいです。OKRテンプレートを使えば運用できますか。
テンプレートは入口としてはよい。ただし、目標だけをきれいに並べても仕事は動かない。KR、プロジェクト、タスク、レビューまでつながって初めて目標管理になる。
Notionで目標管理を作ること自体は難しくありません。
目標ページを作る。OKRテンプレートを使う。ObjectiveとKey Resultを書く。進捗率を入れる。月次レビューの欄を作る。形だけなら、すぐに作れます。
ただし、実務で問題になるのは、目標の置き場所ではありません。
問題になるのは、目標が日々の仕事につながらないことです。
Notion目標管理は、目標を一覧するページではなく、目標DB、KR DB、プロジェクトDB、タスクDB、進捗率、月次レビューをつなぎ、次に変える行動を決める業務DBとして作る のが実務向けです。
この記事では、目標だけをNotionに置いても動かない理由、目標DBとKR DBの設計、KRをタスクやプロジェクトへ接続する方法、進捗率、月次レビュー、個人目標とチーム目標の分離、OKR運用が崩れる失敗例を整理します。
Notion公式のテンプレートカテゴリには、OKR、会社目標、年間計画、チームプランニングなど、計画と目標に関するテンプレートが用意されています。
テンプレートは、目標管理の形を作るには便利です。
ただし、テンプレートを入れただけでは運用になりません。
目標が日々の仕事に落ちるには、次の関係が必要です。
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| 目標DB | 何を達成したいか |
| KR DB | 達成をどう測るか |
| プロジェクトDB | どの取り組みで進めるか |
| タスクDB | 誰が何を実行するか |
| レビューDB | いつ見直すか |
目標ページだけでは、実行が見えません。
タスクDBだけでは、何のための作業か分かりません。
両方を接続して初めて、目標管理になります。
OKRで管理するなら、目標DBとKR DBを分けます。
Objectiveは、達成したい状態です。
Key Resultは、その達成度を測る指標です。
同じDBにまとめることもできますが、実務では分けた方が扱いやすいです。
| DB | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| 目標DB | 方向性、達成したい状態 | 顧客導入の初期体験を改善する |
| KR DB | 数値や状態で測る指標 | 初回設定完了率80%、問い合わせ30%削減 |
| プロジェクトDB | KRを進める施策 | オンボーディング改善 |
| タスクDB | 実作業 | ヘルプページ作成、フォーム改善 |
目標DBには、次の項目を持たせます。
| プロパティ | 型 | 用途 |
|---|---|---|
| 目標名 | タイトル | 達成したい状態 |
| 期間 | 日付、セレクト | 四半期、半期、年度 |
| オーナー | ユーザー | 最終責任者 |
| 対象範囲 | セレクト | 会社、チーム、個人 |
| 状態 | ステータス | 計画中、実行中、見直し、完了 |
| 関連KR | リレーション | KR DBと接続 |
| 関連プロジェクト | リレーション | 実行施策と接続 |
| レビュー日 | 日付 | 次に見直す日 |
KR DBには、次の項目を持たせます。
| プロパティ | 型 | 用途 |
|---|---|---|
| KR名 | タイトル | 測る指標 |
| 関連目標 | リレーション | どの目標の指標か |
| 指標種別 | セレクト | 数値、完了条件、品質など |
| 目標値 | 数値、テキスト | 目指す値 |
| 現在値 | 数値、テキスト | 現在の値 |
| 進捗率 | 数式、数値 | 目標値に対する進捗 |
| 更新者 | ユーザー | 誰が更新するか |
| 更新日 | 日付 | いつ更新したか |
目標とKRを分けると、1つの目標に複数の指標を紐づけられます。
目標管理で一番大事なのは、KRを実行に接続することです。
KRだけを見ても、何をするかは分かりません。
KRに効くプロジェクトやタスクを紐づけます。
| KR | 関連プロジェクト | 関連タスク |
|---|---|---|
| 初回設定完了率80% | オンボーディング改善 | 初期設定ガイド作成、画面文言修正 |
| 問い合わせ30%削減 | FAQ整備 | FAQ分類、検索導線改善 |
| 商談化率15% | 資料請求導線改善 | LP修正、フォーム項目見直し |
プロジェクトDBには、関連目標や関連KRを持たせます。
タスクDBにも、関連プロジェクトを通じて目標へたどれるようにします。
| 接続 | 意味 |
|---|---|
| 目標DB -> KR DB | 何で達成を測るか |
| KR DB -> プロジェクトDB | どの施策で進めるか |
| プロジェクトDB -> タスクDB | 誰が何を実行するか |
| タスクDB -> 議事録DB | どの会議で決まったか |
これにより、忙しいのに目標が進まない状態を見つけやすくなります。
タスクは多いが、どのKRにも紐づいていない。
KRは重要だが、関連プロジェクトがない。
このようなギャップを見つけることが、Notion目標管理の価値です。
目標管理では、進捗率を使いたくなります。
ただし、進捗率は慎重に設計します。
| 方式 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 現在値 / 目標値 | 数値KR | 数値の更新責任が必要 |
| 完了KRの割合 | 完了条件が明確 | 重みが同じになる |
| 関連タスク完了率 | 実行量を見たい | 成果ではなく作業量になる |
| 手入力 | 定性的な目標 | 主観が入りやすい |
たとえば、売上、商談数、問い合わせ数のような数値KRなら、現在値と目標値で進捗率を計算できます。
一方、ブランド認知やチーム文化のような定性的な目標は、数式だけでは測れません。
その場合は、進捗率よりレビューコメントや判断区分を重視します。
| 判断区分 | 意味 |
|---|---|
| 順調 | 現在の取り組みで達成見込み |
| 注意 | 一部遅れや未確定要素がある |
| 遅延 | 施策変更や追加対応が必要 |
| 要判断 | 目標値や方針を見直す必要がある |
進捗率は便利ですが、会議で見るべきなのは数字だけではありません。
数字が動いていない理由、次に変える行動、止める施策も確認します。
目標管理は、月次レビューで動きます。
Notionには、月次レビュー用のダッシュボードを作ります。
| ビュー | 見るもの |
|---|---|
| 今月更新するKR | 更新日が今月、または未更新 |
| 進捗が低いKR | 進捗率が一定以下 |
| 要判断の目標 | 状態が要判断、または遅延 |
| 関連プロジェクト | 今月動かす施策 |
| 未完了タスク | 目標に紐づく未完了作業 |
| レビュー履歴 | 前回決めたこと |
月次レビューでは、次の順番で見ます。
| 順番 | 見るもの | 決めること |
|---|---|---|
| 1 | KRの現在値 | 更新されているか |
| 2 | 進捗が低いKR | 何が詰まっているか |
| 3 | 関連プロジェクト | 続けるか、変えるか |
| 4 | 未完了タスク | 担当者、期限、優先度 |
| 5 | 目標の妥当性 | 目標値や方向を見直すか |
| 6 | 来月の重点 | 何に集中するか |
レビューで大事なのは、数字を報告することではありません。
数字を見て、来月の行動を変えることです。
Notionで目標管理をするとき、個人目標とチーム目標は分けた方がよいです。
理由は、共有範囲と利用目的が違うからです。
| 種類 | 主な目的 | 共有範囲 |
|---|---|---|
| 会社目標 | 全社方針、重点テーマ | 全社共有しやすい |
| チーム目標 | 部署やチームの成果 | チーム内、関係者 |
| 個人目標 | 成長、評価、役割 | 本人、上長、人事など限定 |
個人目標には、評価やキャリアの話が含まれます。
全社目標やチーム目標と同じDBに置くと、権限管理が難しくなります。
Notionは柔軟に共有できますが、評価情報や個人メモまで見える設計は避けます。
| 情報 | 扱い |
|---|---|
| 全社OKR | 公開してよい場合が多い |
| チームKR | チーム内共有が基本 |
| 個人目標 | 閲覧者を絞る |
| 評価メモ | Notionに置くか慎重に判断 |
| 1on1メモ | 権限を強く絞る |
目標管理は、見える化だけでなく権限設計も重要です。
NotionのOKR運用が崩れるパターンは、かなり決まっています。
| 失敗 | 原因 |
|---|---|
| 目標が更新されない | レビュー日と更新者がない |
| KRが曖昧 | 測定方法が決まっていない |
| タスクにつながらない | プロジェクトDBやタスクDBと接続していない |
| 忙しいのに目標が進まない | 目標外タスクが多い |
| 進捗率が信用されない | 分母や更新ルールが曖昧 |
| 個人情報が見えすぎる | 目標DBの共有範囲が広すぎる |
解決策は、目標ページをきれいにすることではありません。
DBの関係とレビュー運用を決めることです。
| 必要な運用 | 内容 |
|---|---|
| 更新者 | KRを誰が更新するか |
| 更新日 | いつまでに更新するか |
| レビュー会議 | 月次で何を見るか |
| 関連プロジェクト | KRを進める施策 |
| 関連タスク | 実行する作業 |
| 中止判断 | 効かない施策を止める条件 |
目標管理は、続ける施策を決めるだけではありません。
やめる施策を決めるためにも使います。
Notion目標管理は、目標を置くページではありません。
目標DB、KR DB、プロジェクトDB、タスクDB、レビューDBをつなぐ業務DBです。
OKRで管理するなら、Objectiveを置く目標DBと、Key Resultを置くKR DBを分けます。
KRは、関連プロジェクトや関連タスクへ接続します。
進捗率は便利ですが、分母と更新ルールを決めないと信用されません。
月次レビューでは、KRの現在値、進捗が低いKR、関連プロジェクト、未完了タスク、目標の妥当性、来月の重点を確認します。
個人目標とチーム目標は、共有範囲が違うため分けた方が安全です。
Notion目標管理の目的は、OKRをきれいに並べることではありません。
目標、指標、施策、タスク、レビューをつなげ、次に変える行動を決められる状態にすることです。
千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。