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Notionテーブル結合の考え方|リレーションでDBをつなぐ実務設計

2026年6月7日

7分で読めます

Notionで複数テーブルを結合したい人向けに、SQLのJOINではなく、マスターDB化、リレーション、ロールアップ、リンクドビューの使い分け、重複データ、権限、外部DBへ移す判断を整理します。

Notion
テーブル
データベース
リレーション
ロールアップ
リンクドビュー
助手
助手

Notionで複数のテーブルを結合して、1つの表のように見せたいです。

博士
博士

NotionにはSQLのJOINと同じ意味の結合はない。やりたいことを、1つのマスターDBにまとめる、リレーションでつなぐ、リンクドビューで並べる、の3つに分けて判断する必要がある。

Notionで「テーブルを結合したい」と考える場面はよくあります。

顧客DBと案件DBをつなぎたい。議事録DBから関連タスクを見たい。複数部署の問い合わせ表を1つにまとめたい。商品DBと在庫DBを関連付けたい。

ただし、Notionのテーブル結合は、SQLの JOIN のように複数テーブルをクエリで結合して1つの表を作るものではありません。

Notion公式ヘルプでは、リレーションプロパティを使うと複数データベースのアイテムを関連付けられ、ロールアップで関連先の情報を表示・集計できると説明されています。

Notion公式ヘルプ:リレーションとロールアップ

また、Notionのデータベースはページ、プロパティ、ビューを組み合わせて情報を扱う仕組みです。どのDBを原本にするかを先に決める必要があります。

Notion公式ヘルプ:データベースの基本

Notionのテーブル結合は、物理的な表結合ではなく、マスターDB、リレーション、リンクドビューのどれで業務データを統合するかを決める設計です。

この記事では、Notionテーブル結合の考え方を、マスターDB化、リレーション、リンクドビュー、重複データ、権限、kintoneや専用DBへ移す判断まで整理します。

Notionデータベース結合の考え方はこちら
Notionリンクドビューの使い方はこちら
Notionリレーションの使い方はこちら
Notionロールアップの使い方はこちら

Notionで複数DBをマスターDB、リレーション、リンクドビューで統合する選択肢を比較する構成図

先に結論:結合したい理由を3つに分ける

Notionでテーブルを結合したいときは、最初に目的を分けます。

やりたいこと 向いている設計
同じ種類のデータを1つにまとめたい マスターDBに統合する
別種類のデータを関連付けたい リレーションでつなぐ
同じDBを場所ごとに見せたい リンクドビューを使う

営業部とサポート部が別々に問い合わせDBを作っているなら、1つの問い合わせマスターDBへ統合した方がよい場合があります。

一方で、顧客DBと案件DBは同じ種類のデータではありません。顧客を案件DBへコピーするのではなく、顧客DBと案件DBをリレーションでつなぎます。

また、タスクDBをプロジェクトページ、日次ページ、担当者ページに表示したいだけなら、テーブルを増やす必要はありません。1つのタスクDBをリンクドビューで複数箇所に見せます。

テーブル結合でやりたいことを分解する

「結合したい」という言葉の中には、複数の要望が混ざります。

要望 実際に必要なこと
2つの表を1つにしたい 同じDBに統合できるか判断する
顧客ごとの案件を見たい 顧客DBと案件DBをリレーションする
タスクと議事録をつなぎたい 議事録DBとタスクDBを関連付ける
別ページでも同じ表を見たい リンクドビューを作る
関連先の金額や件数を見たい ロールアップを使う
複数部署の表を横断集計したい マスターDBか外部DBを検討する

役割が違うDBを無理に1つにすると、プロパティが増えすぎ、空欄だらけになります。

先に、顧客、案件、タスク、議事録、FAQなどの原本DBを決めます。

マスターDBにまとめる場合

マスターDB化が向いているのは、同じ種類のデータが複数DBに分かれている場合です。

分かれているDB 統合後
営業問い合わせDB、サポート問い合わせDB 問い合わせマスターDB
部署別タスクDB タスクマスターDB
担当者別FAQ DB FAQマスターDB
イベント別申込DB 申込マスターDB

マスターDBにまとめると、ビューで分けられます。

プロパティ 用途
種別 営業、サポート、採用、その他
部署 どの部署の情報か
担当者 誰が対応するか
ステータス 未対応、対応中、完了
期限 初回対応、完了予定
権限区分 社内、部署限定、管理者限定

マスターDB化の注意点は権限です。

複数部署のデータを1つにまとめると、見せてはいけない情報まで同じDBに入る可能性があります。

部署ごとに閲覧制限が厳しく必要なら、Notionの1DBに無理にまとめない方がよい場合もあります。

リレーションでつなぐ場合

リレーションが向いているのは、別種類のDBを関連付けたい場合です。

つなぐDB
顧客DB x 案件DB 顧客ごとの商談一覧
案件DB x タスクDB 案件に紐づく作業
議事録DB x タスクDB 会議から発生したタスク
商品DB x 在庫DB 商品ごとの在庫記録
FAQ DB x 問い合わせDB 問い合わせからFAQ候補を作る

リレーションでは、片方のDBに関連先ページを選ぶプロパティを作ります。

必要なら双方向リレーションにして、両方のDBから関連を見られるようにします。

ロールアップを使えば、顧客ごとの案件数、案件ごとの未完了タスク数、商品ごとの在庫合計、FAQごとの参照問い合わせ数などを表示できます。

ただし、ロールアップは正式な会計集計や厳密な在庫計算の代わりではありません。

リンクドビューで並べる場合

リンクドビューは、同じDBを別のページに表示する機能です。

テーブルを複製するのではなく、同じDBを別の条件で見せます。

表示場所 ビュー例
プロジェクトページ そのプロジェクトのタスクだけ
担当者ページ 自分の未完了タスク
日次ページ 今日期限のタスク
顧客ページ その顧客の案件と議事録

同じタスクを複数ページにコピーすると、どれが正しいか分からなくなります。

1つのタスクDBを原本にし、ページごとにリンクドビューで見せます。

重複データと権限の注意

テーブル結合でよくある失敗は、同じ情報を複数DBにコピーすることです。

失敗例 起きる問題
顧客名を案件DBに手入力する 表記揺れ、重複、更新漏れ
案件ごとにタスク表を複製する 横断管理できない
部署ごとに問い合わせDBを増やす 件数や期限を全社で見られない
社外共有ページにマスターDBを置く 見せてはいけない情報が混ざる

Notionで統合するときは、原本を決めます。

社外共有するページに、社内マスターDBをそのまま置かない方がよいです。必要な情報だけを切り出す、ビューを限定する、または外部共有用DBを分けます。

kintoneやDBへ移す判断

Notionは柔軟ですが、すべての結合や集計に向くわけではありません。

次の条件が出てきたら、kintone、専用DB、業務システムへ移す判断をします。

条件 Notion外を検討する理由
厳密な権限階層が必要 ページ単位の共有では管理しきれない
大量データを集計する 表示、検索、集計が重くなる
更新履歴や監査ログが必要 業務証跡として不足する場合がある
複雑な承認フローがある Notionだけでは状態管理が崩れやすい
会計、契約、在庫原本を扱う 正式システムに置く方が安全

同じデータはマスターDBへ、別種類のデータはリレーションへ、見せ方だけ変えたい場合はリンクドビューへ。

この3つを分けると、Notionを業務DBとして安定して使えます。

Notionシステム設計支援

NotionのDB統合を運用に合わせて設計します

顧客、案件、タスク、議事録、FAQの関係を整理し、重複や権限事故が起きにくい業務DBとして設計します。

著者
守高 成悟
守高 成悟

代表取締役 CEO

千葉県出身。10歳の頃からプログラミングを始め、ゲーム、Webサイト、ロボット、スマホアプリなどを制作。大阪大学基礎工学部情報科学科で情報工学と統計学を学び、大学時代はAIを研究。大学在学中にWeb広告代理店でのインターンや人材系Webサービスの立ち上げを経験し、卒業後はフリーランスエンジニアとしてGISシステム、データ基盤構築、Webシステムの開発に従事。10年以上のWebアプリ開発・データ分析経験を基に、2023年9月に株式会社ビットライトを設立し、現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援。

運営会社
株式会社ビットライト
株式会社ビットライト

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現場業務の仕組み化からデータ基盤構築、データ活用支援までを一気通貫で支援しています。

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